羽生善治王位(王座・棋聖)

木村さんは安定感があり、挑戦者決定戦で見せた崩れない指し回しが印象に残っています。前回はじっくりした展開が多く、持将棋もあって、一筋縄では行かなかった。対戦が多く、手の内を知っているということで安心する部分もありますが、木村さんも今回に懸ける思いは相当なものでしょうから、大変なシリーズになるのでは。このところふがいない成績ですが、王位戦が始まるまでに調子を上げていければと思います。

羽生善治王位 はぶ・よしはる 1970年、埼玉県所沢市生まれ。二上達也九段門下。85年四段。89年、第2期竜王戦で初タイトルを獲得。94年、九段昇段。96年、第45期王将戦を制して史上初の7冠同時制覇を達成した。王位戦では第34期から9連覇をはじめ、最多の通算17期獲得。永世王位の称号を持つ。通算タイトル獲得数も94期に伸ばし、記録を更新中。攻守にバランスがとれ、どんな展開になっても柔軟に指しこなす。

木村一基八段

リーグ戦は、苦しい展開だった山崎八段戦に勝てたのが大きかった。若手棋士のタイトル挑戦が増えてきた中で、40代の自分が挑戦できたのはよかった。最後まで勝負をあきらめない姿勢を見ていると、羽生王位は充実されているなと感じます。名人失冠でも、気持ちの切り替えは早いでしょう。前回は1局指すごとにこちらの調子が崩れていったので、今期はそうならないように気をつけたい。まずはいい勝負ができればと思います。

木村一基八段 きむら・かずき 1973年、千葉県四街道市生まれ。故佐瀬勇次名誉九段に入門し、97年プロ入り(四段)。2005年、竜王戦でタイトル初挑戦。07年、順位戦A級に昇級し、八段昇段。08年には王座、09年には棋聖にそれぞれ挑んだ。11年、朝日杯将棋オープントーナメントで優勝。王位戦は第50期と第55期で挑戦者になった。居飛車党で激しい戦型も指しこなすが、受けが得意で粘り強い棋風。

※いずれも段位、肩書きは2016年7月初旬現在