第2局は愛知県のトヨタフォレスタになりましたが環境はいかがでしたか?
後手が1筋を突きこした上に9筋までついてなかなか△6一金と△7一銀を動かさないというのはどういう意図があるのですか?
この局面で清水さんの同飛が新手だったとのことですね?
そして▲7七桂と跳ねました。(第3図)
▲9六歩と受けると△7二銀の展開を嫌ってしまったのですがあまり気にする必要はなかったですか?
ここで▲8四歩と打つ手があることを知りませんでした。横歩とりをもっとやってたらこういう手は普通に考えたんだろうなと思います。
この△3四歩は▲2五桂馬を受けた手ですね。▲同銀ですと△3五歩▲同飛△2四角▲3六飛△3五歩で飛車を逃げるしかありませんが▲3四の銀がとられてしまいます。また、△3五歩に▲3三銀不成も△3六歩▲3二銀不成△3七歩成と踏み込まれて先手がまずそうです。
この辺が清水さんが試合巧者なところですよね。△3四歩は受けの手なんですけど攻め将棋なので攻める形を間に合わせるために△3四歩という発想がでたのだと思います。 これで怖かった3筋が随分緩和されたのでうまいなぁと思いました。
ここで本譜は▲3三歩△4二金▲5六銀だったのですが後々のことを考えると単に▲5六銀の方がよかったのではないでしょうか?
普通は利かしの一手なのですが▲8八角を捌くことを考えた場合、▲3三歩をいれるかいれないかが勝負としては大きなポイントだった気がします。
対局中はいけるかなと思っていました。この後の△3五銀~△4六桂がそこまで厳しいとは思っていませんでした。
△8七歩▲6六角の交換をいれた後の△4四飛が決め手になりました。第10図では後手玉に迫る手がなく先手は受けても一手一手になっています。※2011年12月末日に収録。段位、肩書きは当時のもの。
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