いよいよ第1局がはじまりました。場所がニューオータニで多くの将棋関係者やファンが注目をされているなかでの対局になりました。緊張はされていましたか?
たぶん、本当は寝てたと思うんですけど心のなかでは寝れてないなと思っていました。
はい。
それは緊張とかが関係あるのですか?
この局面(第1図)までは想定の範囲だったのですか?
ここ(第2図)で結構考えたと思うんですけど。
そこで△4二玉とあがって▲3四歩に△4三金▲3三歩成△同桂▲同桂成△同銀の変化を検討していました。(変化図)▲2三飛成には△4六桂~△1四角の王手飛車の筋もあります。△3三歩だと本当に悪いのかなと思っていました。
【第2図以下の指し手】
ほぉー。
【第3図以下の指し手】
この△3二歩には30分以上考えていました。直前の▲2一馬は予想外の手だったのですか?
はい。△8七飛成に▲6二銀打△5二玉▲4四桂△4三玉▲2三飛成△3三金打▲3二桂成(変化図3)で先手が勝ちのようです。
この3六桂が決め手になりました。▲同飛は△3八成銀~△3六角成と飛車をとって先手玉は必至。後手玉は詰みません。
この一局を振り返ってみて深浦さんの目からはいかがでしたか?※2011年12月末日に収録。段位、肩書きは当時のもの。