# --- Kifu for Windows (Pro) V6.65.55 棋譜ファイル --- 対局ID:12145 記録ID:60a22629b7cb4c000330aea2 開始日時:2021/05/24 10:28 終了日時:2021/05/24 14:20 表題:大成建設杯清麗戦 棋戦:第3期大成建設杯清麗戦予選 戦型:雁木 持ち時間:各2時間 消費時間:75▲93△98 場所:東京・将棋会館 備考:昼休前36手目▲48分△43分\n 振り駒:3,0,加 計時方式:チェスクロック 秒読み:60秒 先手消費時間加算:0 後手消費時間加算:0 昼食休憩:12:00〜12:40 昼休前消費時間:36手▲48分△43分 手合割:平手   先手:加藤桃子女流三段 後手:山根ことみ女流二段 先手省略名:加藤桃 後手省略名:山根 手数----指手---------消費時間-- *第3期大成建設杯清麗戦予選の再挑戦トーナメント7回戦より、加藤桃子女流三段−山根ことみ女流二段の一戦をお送りする。対局は5月24日(月)に東京・将棋会館「飛燕」で行われ、10時開始。持ち時間は各2時間(チェスクロック使用)。使い切ると1手60秒未満での着手。先後は振り駒で決定する。 *10時を過ぎたが、本局はまだ始まっていない。対局室で機材のトラブルがあり、その対応を行っているとのことだ。 *【お知らせ】 *本局の感想戦取材はありません。 *https://twitter.com/shogi_mobile/status/1247034286126985218 *(棋譜・コメント入力=康太) *[棋譜表示の*はコメントつきの指し手] 1 2六歩(27) ( 0:09/00:00:09) *機材トラブルの影響で遅くなったが、10時28分に対局が開始された。 2 3四歩(33) ( 0:09/00:00:09) *加藤の振り歩先で行われた振り駒は「歩」が3枚。加藤の先手番となっている。 3 4八銀(39) ( 0:08/00:00:17) *◆加藤 桃子(かとう ももこ)女流三段◆ *1995年3月9日生まれ、静岡県牧之原市出身。安恵照剛八段門下。2019年、女流三段。女流棋士番号は67。 *タイトル戦登場は16回。獲得は女王4期、女流王座4期の計8期。 4 3二銀(31) ( 0:16/00:00:25) *◆山根 ことみ(やまね ことみ)女流二段◆ *1998年3月9日生まれ、愛媛県松山市出身。野田敬三六段門下。2013年、女流3級。2014年、女流2級。2019年、女流二段。女流棋士番号は49。 *タイトル戦登場は1回。棋戦優勝は1回。 5 2五歩(26) ( 0:31/00:00:48) *加藤の今年度成績は4勝1敗(0.800)。昨年度成績は28勝15敗(0.651)。通算成績は56勝22敗(0.718)。 6 3三角(22) ( 0:13/00:00:38) *山根の今年度成績は3勝3敗(0.500)。昨年度成績は31勝11敗(0.738)。通算成績は112勝75敗(0.599)。 7 5八金(49) ( 0:49/00:01:37) 8 4四歩(43) ( 1:04/00:01:42) *両者の対戦成績は加藤2勝、山根2勝。清麗戦では初対戦となる。 9 7六歩(77) ( 3:33/00:05:10) *加藤の直近10局の成績は●◯◯◯◯◯◯●◯◯(右が最新)の8勝2敗。 10 4三銀(32) ( 0:44/00:02:26) *山根の直近10局の成績は●●◯◯◯●●◯●◯(右が最新)の5勝5敗。 11 6八玉(59) ( 1:54/00:07:04) 12 9四歩(93) ( 0:39/00:03:05) *清麗戦は大成建設株式会社が主催する棋戦。過去2期はヒューリック株式会社が主催していたが、今期より大成建設株式会社に代わった。タイトル称号名は「清麗」で優勝賞金は700万円。現役女流棋士による予選トーナメントを行い、1敗者は再挑戦トーナメントに回る(6勝通過・2敗失格制)。予選を勝ち抜いた4人が本戦トーナメントを戦い、優勝者が挑戦権を獲得する。現タイトル保持者は里見香奈清麗。 * *【大成建設杯清麗戦】 *https://www.shogi.or.jp/match/seirei/ *【大成建設株式会社】 *https://www.taisei.co.jp/ 13 9六歩(97) ( 0:30/00:07:34) *加藤の本棋戦通算成績は9勝3敗(0.750)。初参加は第2期。前期は4勝2敗で予選敗退。 14 3二金(41) ( 0:29/00:03:34) *山根の本棋戦通算成績は9勝5敗(0.643)。初参加は第1期。第1期と第2期は2勝2敗で予選敗退。 15 3六歩(37) ( 2:20/00:09:54) *加藤は今期は1回戦で武富礼衣女流初段に敗れたあと、再挑戦トーナメントで相川春香女流初段、長沢千和子女流四段、甲斐智美女流五段、室谷由紀女流三段、竹部さゆり女流四段を破って本局に臨む。 16 8四歩(83) ( 0:18/00:03:52) *山根は今期は予選で順に北尾まどか女流二段、北村桂香女流初段、藤田綾女流二段、上田初美女流四段、武富礼衣女流初段を破ったが、予選決勝で香川愛生女流四段に敗れて再挑戦トーナメントに回った。 17 3七銀(48) ( 0:28/00:10:22) 18 8五歩(84) ( 0:13/00:04:05) 19 7七角(88) ( 0:06/00:10:28) 20 7四歩(73) ( 4:38/00:08:43) *雁木に構えている。山根は振り飛車の採用が多いが、雁木も多用する戦型だ。 21 8八銀(79) ( 0:57/00:11:25) 22 5四歩(53) ( 1:27/00:10:10) 23 3五歩(36) (10:38/00:22:03) *11時00分の着手。▲3五歩までの消費時間は、▲加藤桃22分、△山根10分。 *早速動く。先に▲3五歩を突くのが手筋で、△同歩なら▲4六銀△3四銀▲3八飛で銀がさばける。代えて▲4六銀△5二金▲3五歩のほうが腰が入っているようだが、その場合は△4五歩の反発の余地を与える。 24 7五歩(74) ( 7:29/00:17:39) *3筋は取らず7筋を突き返した。▲7五同歩に△3五歩と手を戻し、機を見て△7六歩を狙う構想か。先手の角は退路がなく狭い。 25 同 歩(76) ( 0:24/00:22:27) 26 3五歩(34) ( 0:45/00:18:24) 27 7八金(69) ( 2:58/00:25:25) *金を上がって守りを固める。 28 4二角(33) ( 8:22/00:26:46) 29 4六銀(37) ( 5:55/00:31:20) *銀を繰り出して3五歩を取りにいく。 30 3六歩(35) ( 2:22/00:29:08) *取られそうな歩を突き出す。なおも▲3五銀なら△3七歩成▲同桂△3六歩で後手よしだ。 *先手はすぐに右銀は動かせない。▲2六飛〜▲3六飛で取りにいくか。 31 2六飛(28) ( 4:25/00:35:45) 32 7五角(42) ( 3:33/00:32:41) 33 3五銀(46) ( 8:17/00:44:02) *▲3六飛ではなく、加藤は▲3五銀と出て後手陣を目指す。直前の▲2六飛で△3七歩成〜△3六歩の筋は消えているので、右銀はフリーになっていた。次は▲4四銀が楽しみ。 34 6四角(75) ( 5:43/00:38:24) *角を引いて△1九角成や△3七歩成を見せた。特に△1九角成は▲4四銀よりも強力な攻めになる。 35 4六歩(47) ( 4:16/00:48:18) *4筋を突いて6四角のにらみを遮断。 *12時、この局面で山根が4分使って昼食休憩に入った。消費時間は▲加藤48分、△山根43分。昼食の注文は山根が「肉豆腐(山椒)弁当」(鳩やぐら)、加藤の注文はなかった。対局は12時40分に再開される。 36 3七歩成(36) ( 5:54/00:44:18) *対局再開。昼食休憩後の指し手。 *3筋の拠点を成り捨てた。▲同桂なら△3四歩▲4四銀△同銀▲同角△3五銀で飛車角両取りをかける筋がある。 37 2四歩(25) ( 2:33/00:50:51) 38 同 歩(23) ( 1:22/00:45:40) 39 3七桂(29) ( 0:31/00:51:22) *加藤は2筋の突き捨てを入れてと金を払う。今度△3四歩なら▲2四銀とかわすことが可能だ。 *山根はどうするか。▲4四銀が見えているので、黙っているわけにはいかない。中盤の難所を迎えている。 40 8六歩(85) ( 2:51/00:48:31) 41 同 歩(87) ( 0:59/00:52:21) 42 7六歩打 ( 1:13/00:49:44) 43 6六角(77) ( 0:04/00:52:25) 44 8六飛(82) ( 0:15/00:49:59) *8筋の歩を交換。▲8七歩なら△8五飛と引き、3五銀を目標にしてどうか。 45 8七銀(88) ( 9:33/01:01:58) *加藤は銀を上がって飛車を追い払う。同時に玉が狭くなりがちな8八銀型を解消。 46 8五飛(86) ( 1:07/00:51:06) 47 7五歩打 ( 0:11/01:02:09) *銀取りを防ぐ歩打ち。△7五同角なら▲同角△同飛▲8四角△7三飛▲7四歩ではっきり先手よしだ。 48 7三桂(81) ( 9:45/01:00:51) *右桂を活用して攻めを厚くする。 49 8六歩打 ( 1:20/01:03:29) *8筋を修復。△8四飛に▲7六銀から圧迫していけそうだ。以下△8六飛なら▲8七金△8四飛▲8五歩から盛り上がれる。そこまで進むと加藤の押さえ込みが決まり、優位に立てそうだ * 50 7五飛(85) ( 4:58/01:05:49) *飛車を逃げている場合ではないか。山根は△7五飛から暴れていく。 51 同 角(66) ( 8:46/01:12:15) 52 同 角(64) ( 0:14/01:06:03) 53 7六銀(87) ( 0:10/01:12:25) *7六の拠点を払いつつ△6五桂も防ぐ。 54 8六角(75) ( 0:09/01:06:12) *△6四角は▲7四歩で苦しい。△8六角と王手をかけて手番を維持する。 55 7七桂(89) ( 0:23/01:12:48) *悠々と受ける。▲7四歩や▲8一飛があるため、先手は攻めには困らない。。 *山根はパンチを打ち続けないと苦しくなる状況。後続手段があるかどうか。堅実な攻めとしては△9五歩は見えるが、無視されてしまう。 56 5三角(86) (10:11/01:16:23) *じっと。一見後手を引いただけだが、(1)△7五歩▲8七銀△8六歩▲同銀△7六歩や(2)△4五歩を含みにしている。 57 7四歩打 ( 1:26/01:14:14) *加藤はわずか1分ほどで▲7四歩に踏み込む。 58 7五歩打 ( 1:19/01:17:42) *山根も歩を打ち返す。▲8七銀に△8六歩▲9八銀△7六歩▲7三歩成△7七歩成の進行が予想される。激しくなりそうだ。 59 8七銀(76) (14:38/01:28:52) 60 8六歩打 ( 0:21/01:18:03) 61 9八銀(87) ( 0:01/01:28:53) 62 7六歩(75) ( 8:11/01:26:14) *14時03分の着手。△7六歩までの消費時間は、▲加藤1時間28分、△山根1時間26分。 *銀を払ってから7筋を突き出す。 63 7三歩成(74) ( 0:03/01:28:56) *すぐに▲7三歩成を着手。 64 7七歩成(76) ( 0:12/01:26:26) 65 同 金(78) ( 0:04/01:29:00) *この局面がどうなっているか。先手からは▲6三と〜▲5三桂の強烈な攻めが残っている。依然として後手のほうが忙しい印象だ。 66 7六歩打 ( 6:35/01:33:01) *余裕のない山根は厳しく迫る。 67 同 金(77) ( 0:03/01:29:03) 68 7五歩打 ( 0:13/01:33:14) *さらに△7五歩。▲6三となら△7六歩▲5三と△7七角で寄せ合い勝負だ。 69 6三と(73) ( 1:39/01:30:42) *受けに回るなら▲8六金も考えられたが、加藤は度胸よく▲6三とを選択。 70 7六歩(75) ( 2:12/01:35:26) 71 5三と(63) ( 1:03/01:31:45) 72 7七角打 ( 1:52/01:37:18) *玉を5九に逃がさないように角の王手を決める。 73 6九玉(68) ( 0:08/01:31:53) 74 6五桂打 ( 0:40/01:37:58) *さらに桂を打った。この手は△5七桂不成▲同金△6八金までの詰めろ。 75 8四角打 ( 1:12/01:33:05) *王手をかけつつ△5七桂不成に▲同角を用意。これはぴったりの角打ちがあった。 *この局面で山根が投了した。以下は△4一玉くらいだが、▲4三と△同金▲2四飛などで後手玉は一手一手の寄り。先手玉に詰みはない。終局時刻は14時20分。消費時間は、▲加藤1時間33分、△山根1時間38分。 *勝った加藤は本戦進出が決まった。 76 投了 ( 0:40/01:38:38) まで75手で先手の勝ち