# --- Kifu for Windows (Pro) V6.65.58 棋譜ファイル --- 対局ID:12107 記録ID:608aa058a677f80003b221b9 開始日時:2021/05/14 10:00 終了日時:2021/05/14 15:05 表題:大成建設杯清麗戦 棋戦:第3期大成建設杯清麗戦予選 戦型:四間飛車 持ち時間:各2時間 消費時間:107▲120△120 場所:東京・将棋会館 備考:昼休前43手▲69分△49分 図:投了 振り駒:3,0, 計時方式:チェスクロック 秒読み:60秒 先手消費時間加算:0 後手消費時間加算:0 昼食休憩:12:00〜12:40 昼休前消費時間:43手▲69分△49分 手合割:平手   先手:鈴木環那女流三段 後手:石本さくら女流二段 手数----指手---------消費時間-- *第3期大成建設杯清麗戦(主催:大成建設株式会社)予選より、鈴木環那女流三段−石本さくら女流二段戦を中継する。5月14日(金)10時から東京・将棋会館「雲鶴(入り口側)」で行われる。持ち時間は各2時間(チェスクロック使用)。使いきると1手60秒未満の着手になる。鈴木の振り歩先で振り駒が行われ、結果は歩が3枚。鈴木の先手に決まった。本局の勝者は再挑戦トーナメント決勝に進出する。 *本局は自動記録(HEROZ Kishin Eye)で採譜する。 * *本局の感想戦取材はありません。 *https://twitter.com/shogi_mobile/status/1247034286126985218 * *(棋譜・コメント入力=生姜) *[棋譜表示の*はコメント付きの指し手] 1 2六歩(27) ( 0:06/00:00:06) *◆鈴木 環那(すずき かんな)女流三段◆ *1987年11月5日生まれ、千葉県富津市出身。(故)原田泰夫九段門下。2002年、女流2級。2020年、女流三段。女流棋士番号は29。 2 3四歩(33) ( 0:06/00:00:06) *◆石本 さくら(いしもと さくら)女流二段◆ *1999年1月27日生まれ、大阪府吹田市出身。森信雄七段門下。2016年、女流2級。2020年、女流二段。女流棋士番号は57。 * 棋戦優勝は1回。 3 2五歩(26) ( 0:04/00:00:10) *【鈴木の女流棋戦成績】 *通算成績は185勝153敗(0.547) *昨年度成績は21勝11敗(0.656) *今年度成績は2勝0敗 4 3三角(22) ( 0:06/00:00:12) *【石本の女流棋戦成績】 *通算成績は77勝46敗(0.626) *昨年度成績は24勝10敗(0.706) *今年度成績は3勝2敗(0.600) 5 7六歩(77) ( 0:04/00:00:14) *清麗戦は大成建設株式会社が主催する棋戦。タイトル称号名は「清麗」で優勝賞金は700万円。第3期から主催がヒューリック株式会社から大成建設株式会社に代わった。現役女流棋士による予選トーナメントを行い、1敗者は再挑戦トーナメントに回る(6勝通過・2敗失格制)。予選を勝ち抜いた4人が本戦トーナメントを戦い、優勝者が挑戦権を得る。持ち時間はすべてチェスクロック方式で、予選は各2時間、本戦は各3時間、五番勝負は各4時間となる。現在のタイトル保持者は里見香奈清麗。 * *【大成建設杯清麗戦】 *https://www.shogi.or.jp/match/seirei/ * *【大成建設株式会社】 *https://www.taisei.co.jp/ 6 3二銀(31) ( 1:06/00:01:18) *両者の対戦成績は鈴木1勝、石本3勝。全局対抗形の将棋になり、2017年の初手合いの将棋以外は鈴木が穴熊に囲っていた。本棋戦で当たるのは初。 7 4八銀(39) ( 0:27/00:00:41) *冒頭コメントのとおり、本局は自動記録で採譜する。株式会社リコーと日本将棋連盟が共同開発した「リコー将棋AI棋譜記録システム」を、2021年4月よりHEROZ株式会社が引き継ぎ、サービス名称は「HEROZ Kishin Eye」となった。以降はHEROZ株式会社と日本将棋連盟の2社で運用する。本局の消費時間は、着手後に手元のボタンを押して計測する。 * *【2021年4月1日より「HEROZ Kishin Eye」を運用開始いたします|HEROZ株式会社】 *https://heroz.co.jp/release/2021/03/31_heroz/ * *【自動棋譜記録システムの運用について|日本将棋連盟】 *https://www.shogi.or.jp/news/2021/03/post_2005.html 8 9四歩(93) ( 1:52/00:03:10) *いよいよ予選も終盤戦に入った。本戦進出を決めているのは香川愛生女流四段。すでに再挑戦トーナメント決勝まで勝ち進んでいるのは中井広恵女流六段、上田初美女流四段、伊藤沙恵女流三段、加藤桃子女流三段、山根ことみ女流二段。本局をもって再挑戦トーナメント決勝戦の顔触れが揃う。上記の5人+本局の勝者が抽選で対戦し、その勝者が本戦進出となる。 * *【再挑戦トーナメント】 *https://www.shogi.or.jp/match/seirei/3/yosen.html#sai 9 9六歩(97) ( 0:07/00:00:48) *穴熊を得意とする鈴木だが、ここはノータイムで端を受ける。最近では端を詰められないようにしてから穴熊に囲うことが主流になってきた。 10 4二飛(82) ( 0:45/00:03:55) *石本は四間飛車を採用。ここ最近は三間飛車を多用しており、先手では初手▲7八飛の採用が多かった。 11 6八玉(59) ( 0:15/00:01:03) *鈴木は予選トーナメント初戦で貞升南女流初段に勝利したが2回戦で野原未蘭女流2級に敗れた(段位はいずれも当時)。再挑戦トーナメントでは加藤結李愛女流初段、藤井奈々女流初段、山口恵梨子女流二段を破っての勝ち上がり。 * 12 6二玉(51) ( 0:32/00:04:27) *石本は予選トーナメント初戦で甲斐智美女流五段を破ったが伊奈川愛菓女流初段(段位は当時)に敗れた。再挑戦トーナメントでは中村真梨花女流三段、本田小百合女流三段、渡部愛女流三段を破っている。 13 7八玉(68) ( 0:08/00:01:11) *鈴木の直近10局の成績は6勝4敗。古い対局から順に●●●○○●○○○○。 14 7二玉(62) ( 0:28/00:04:55) *石本の直近10局の成績は7勝3敗。古い対局から順に○○●○○○○●○●。 15 5八金(49) ( 0:16/00:01:27) *【対局開始】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-75cb.html 16 5二金(41) ( 1:18/00:06:13) 17 3六歩(37) ( 4:04/00:05:31) *▲3六歩はやや早いタイミング。持久戦にするには不急の手なので、急戦を狙っているのかもしれない。 18 4四歩(43) ( 5:54/00:12:07) *▲3六歩を見てか、△4四歩と角道を止めた。鈴木が一目散に穴熊に囲おうとしたら△8八角成とする方針だったか。過去に石本が勝利した将棋では、角交換から鈴木の穴熊を封じていた。 19 5六歩(57) ( 1:00/00:06:31) 20 4三銀(32) ( 5:03/00:17:10) 21 5七銀(48) ( 1:20/00:07:51) *5七に銀を上がる。▲4六銀として右銀を繰り出す急戦にするか、それとも持久戦に持ち込むか。石本は序盤から比較的時間を使っている。 22 8二玉(72) ( 7:02/00:24:12) *7分ほど使って△8二玉と寄った。相手が穴熊と断定するなら△7四歩や△6四歩もあったが、急戦になるとキズになる恐れがあった。 23 7七角(88) ( 0:08/00:07:59) *ほとんど時間をかけず▲7七角。鈴木はある程度構想が決まっているようだ。 24 7二銀(71) ( 3:47/00:27:59) *美濃囲いを完成させる。石本はここまで27分を消費しており、慎重に時間を使っている印象だ。 25 8八玉(78) ( 0:10/00:08:09) *深く玉を囲った。 *現局面の前例は7局。直近の対局は昨年12月に行われた叡王戦▲藤井聡太王位・棋聖−△杉本昌隆八段戦で、▲9八香△5四銀▲6六歩△3二飛▲7八銀と進んだ。後手が揺さぶりを見せたことで先手は美濃囲いで戦うことに。結果は先手が勝っている。 26 5四歩(53) ( 1:24/00:29:23) *△5四歩と突いた。これは△5四銀とは異なる構想。ここで▲6六歩なら△4五歩〜△4四銀という攻め形を作るのだろう。 27 9八香(99) ( 0:46/00:08:55) *伝家の宝刀の穴熊を目指す。 28 3二飛(42) ( 0:12/00:29:35) *そうはさせないと△3二飛。先手が早めに突いた▲3六歩をとがめようとしている。ここで▲9九玉なら△3五歩▲同歩△4五歩と動く。以下(1)▲3三角成△同飛▲2二角は△3五飛▲3七歩△3三角▲同角成△同桂でさばける。(2)▲6六銀には△4四角で、やはり△3五飛を狙う。 * *【穴熊に組まれる前の駆け引き】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-ff2c.html 29 4六歩(47) (11:48/00:20:43) *11分48秒の考慮で▲4六歩と突いた。▲9九玉は危険と見たようだ。△4五歩に▲同歩を用意した一着。△4二角〜△6四角の筋にも備えている。 30 3五歩(34) (10:59/00:40:34) *11時1分の着手。△3五歩までの消費時間は、▲鈴木20分、△石本40分。 * *先手陣が不安定なうちに仕掛けた。着手して石本はひと口サイズのいちごチョコレートを口に入れる。 31 同 歩(36) ( 5:14/00:25:57) 32 1五角(33) ( 0:17/00:40:51) *勢いよく△1五角と出た。(1)▲1六歩は△3五飛が狙いの一着になる。▲1五歩には△3九飛成が飛車と金の両取りだ。(2)▲3八飛なら△2六角と上がって△3五飛を狙う構想か。 *鈴木は腕を組み、ゆらゆらと揺れる。考慮は15分を超えた。 33 3八飛(28) (23:33/00:49:30) *11時30分ごろ、鈴木の手が動いた。 *△3五飛を防ぐ自然な一着。先手は丁寧に後手の仕掛けを封じたい。 34 2六角(15) ( 1:32/00:42:23) *細かく角を活用する。▲3六飛がありそうだが、△3五角と引いておくのだろう。 35 7八銀(79) ( 1:42/00:51:12) *自玉を引き締めた。これで離れ駒がなくなり、強い戦いができる。△3五飛なら▲同飛△同角▲3一飛で、どんとこいだ。 *石本としては、穴熊を封じることに成功したので主張を通せたといえる。ここからは美濃囲い同士の力比べになりそうだ。 36 3五飛(32) ( 5:40/00:48:03) 37 同 飛(38) ( 1:31/00:52:43) 38 同 角(26) ( 0:05/00:48:08) 39 3一飛打 ( 0:06/00:52:49) *先手が飛車を先着。角と桂取りの両取りをかけた。ここで△3九飛が金取りの先手になっていないのが強み。 40 3二歩打 ( 1:36/00:49:44) *飛車を打ち返さず、△3二歩と角取りを受ける。△3九飛は飛車と飛車の間に3五角が挟まれており、後手の大駒が使いにくくなっていたようだ。 41 2一飛成(31) ( 3:16/00:56:05) *仕掛けのあたりから鈴木は前傾姿勢で考えている。 42 3九飛打 ( 0:10/00:49:54) *12時、この局面で鈴木が13分使って昼食休憩に入った。ここまでの消費時間は、▲鈴木1時間9分、△石本49分。昼食の注文は、鈴木が「ゴーヤーチャンプルー」(鳩やぐら)、石本の注文はなかった。対局は12時40分から再開される。 * *【昼食休憩】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-bc24.html 43 1一竜(21) (13:36/01:09:41) *対局再開。鈴木はすぐに香を取った。 * *【対局再開】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-2985.html 44 2九飛成(39) ( 0:11/00:50:05) *石本もすぐに桂を取る。△1九竜が見込めるので駒の損得はほとんどない。 45 8六角(77) ( 0:03/01:09:44) *8六に角を上がった。この手は△6五桂を受けつつ、▲5三香△6二金寄▲5一香成△7一金▲4二角成の攻めを狙っている。 46 4五歩(44) ( 2:07/00:52:12) *なるほどの対応。3五角の利きを自陣まで通した。 47 同 歩(46) ( 8:27/01:18:11) *放っておくと△4四角の王手竜取りがあったので歩を取っておく。 48 1九竜(29) ( 1:56/00:54:08) *駒損を回復。ここから互いにどう囲いを攻略するか。 49 3六歩打 ( 3:36/01:21:47) *3五にいる角を追った。△5七角成は▲同金で無理気味。△1七角成とすることになりそうだ。 50 1七角成(35) ( 0:54/00:55:02) *歩切れを解消しながら馬を作る。これで何事もなければ後手十分だろう。鈴木の狙いは何か。 51 3五桂打 ( 4:15/01:26:02) *▲3五桂と打った。▲3六歩はこの手を作るための土台作りが狙いだったようだ。△3四銀は▲5三香が生じる。桂打ちの効果で馬の利きが止まっている。 52 6四桂打 ( 0:47/00:55:49) *銀を逃げずに応戦。△6四桂は急所の一着だ。△7六桂と跳ねる手を見せられて、先手は駒を渡しにくくなった。石本はさっと席を離れる。戻ると扇子を左手に持ち、パチ、パチと鳴らす。 53 7七香打 ( 8:54/01:34:56) *△7六桂を消した香打ち。やはりいつでも王手がかかる格好では強く戦えない。コビンの嫌なラインも消えたので、△4四馬の筋にも強くなった。 *7七に香を使わせた後手だが、ここで何を指すか。目につくのは△8四香だが、▲7五角とかわされたときに継続手が難しい。石本が前傾姿勢になる。鈴木は腕組み。 54 5五歩(54) (11:29/01:07:18) *11分29秒の考慮で△5五歩と突いた。6四桂のもうひとつの活用法。▲5五同歩に△5六歩や△5六香と迫ることができる。 55 4三桂成(35) ( 5:44/01:40:40) *ひとまず銀を取る。 56 同 金(52) ( 0:07/01:07:25) 57 4一竜(11) ( 1:52/01:42:32) *竜を4一に移動させ金取り。先手は攻め駒が少ないので、盤上の駒を活用して手段を作りたい。 58 5三馬(17) ( 3:22/01:10:47) *「馬は自陣に引け」の格言に沿う。元々自陣に利かしていたが、引きつけたことで見た目にも堅くなった。 *形勢は石本が手厚い。馬の守りに加えて△5六歩や△8四桂の攻め筋があり、後手のほうが手段が多い。 * *【石本女流二段よし】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-1c5f.html 59 6六銀(57) ( 3:12/01:45:44) *5七の銀を活用した。本筋を思わせる一着。△5六歩の当たりを避けて7筋にも利かしている。 60 4六歩打 ( 4:34/01:15:21) *5七銀がいなくなったところに△4六歩の垂らしを放つ。△4七歩成▲同金とすることで、先手玉の守りを実質1枚はがすことができる。 61 5五銀(66) ( 1:43/01:47:27) *銀を繰り出した。盤上の駒を活用して攻める。 62 4七歩成(46) ( 0:12/01:15:33) *すぐに歩を成り捨てた。 63 同 金(58) ( 0:12/01:47:39) 64 4九竜(19) ( 7:15/01:22:48) *金取りに竜を回る。部分的には▲4一竜と似た手だが、先手の味のよい受けは難しい。▲5八銀なら先手を取れるものの、戦力不足の懸念がある。石本はいちごチョコレートを口に入れる。 65 9五歩(96) ( 7:55/01:55:34) *端に手をつけた。5三馬が絶大だったので、反対側から攻める。 66 同 歩(94) ( 0:17/01:23:05) *4七金よりも自玉のほうが大事。すぐに歩を取る。 67 9三歩打 ( 0:25/01:55:59) *嫌らしく垂れ歩で迫った。 68 同 香(91) ( 1:34/01:24:39) *14時1分の着手。△9三同香までの消費時間は、▲鈴木1時間55分、△石本1時間24分。 * *冷静に対処。 69 9二歩打 ( 0:35/01:56:34) *9二に玉をおびき寄せる手筋の一着。△9二同玉に▲6四銀△同歩▲8五桂ということだろう。この歩を利かさないと△9一香と受けられて大したことがなかった。 70 同 玉(82) ( 3:59/01:28:38) *放置するのも気持ち悪いので丁寧に払うほうがよさそうだ。 71 8五銀打 ( 1:25/01:57:59) *▲8五銀と打った。次に▲9四歩で香を捕獲できる。9二に玉がいるので△9一香の受けは利かない。 *石本が慎重に時間を使う。この端攻めをうまくしのげばはっきり優勢になるが、対応を誤ると混戦になりかねない。盤に近づく石本。8一桂・7二銀・9二玉の3枚が頭で隠れた。 * *【アヤを求めて】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-c5f6.html 72 8二桂打 ( 9:14/01:37:52) *△8二桂と埋めた。9四に利きを足す受け。スペースも埋めたことでますます横の攻めに強くなったか。 73 9四歩打 ( 2:01/02:00:00) *8四からスライドさせて▲9四歩を着手。鈴木はこの手で持ち時間を使いきった。 74 同 桂(82) ( 0:15/01:38:07) *桂で取った。▲9五香には△8六桂がある。 75 9五角(86) ( 0:00/02:00:00) *先手は端でどれほど迫れるか。両者とも9筋付近に視線を向けている。 76 9七歩打 ( 1:04/01:39:11) *攻めてきた反動を利用する。△5三馬が間接的に端ににらみを利かせており、逆襲ができそうだ。 77 同 香(98) ( 0:00/02:00:00) 78 8四香打 ( 1:51/01:41:02) *8五銀にアタック。この駒を取り外せば端の圧力が消える。 79 同 角(95) ( 0:00/02:00:00) *角で取って9七香の利きを通す。この場合は角よりも銀のほうが価値が高そうだ。 80 同 歩(83) ( 0:06/01:41:08) 81 同 銀(85) ( 0:00/02:00:00) *先手が肉薄している。△8三歩には▲9三銀成△同玉▲9四香でどうか。玉を露出させれば実戦的に大変に見える。丁寧に応じていた石本だが、鈴木の突破力も並々ならない。 82 8三歩打 ( 5:20/01:46:28) *時刻は14時30分を回った。 83 9三銀成(84) ( 0:00/02:00:00) *9三の香をはがす。現状は持ち駒に香と歩しかないが、いざとなれば▲5四香のような手段で手駒を調達できる。意外とうるさい攻めだ。 84 同 桂(81) ( 3:20/01:49:48) *△9三同玉▲9四香△同玉と頑張るのは危ないと見たようだ。 85 9四香(97) ( 0:00/02:00:00) *ボロッと桂を取れた。次は▲8五桂や▲9九香が厳しく、逆転ムードの感もある。後手はしのいで勝つというよりも、どこかで△6八銀のようにギアチェンジする必要がありそうだ。 * *【鈴木女流三段の追い込み】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-e1d8.html 86 9六歩打 (10:12/02:00:00) *石本は持ち時間を使いきるまで考えて△9六歩。先手玉にトン死筋をちらつかせる。 87 8五桂打 ( 0:00/02:00:00) *▲9三香成△8一玉▲6一竜△同銀▲8二金までの詰めろ。 88 8一玉(92) ( 0:00/02:00:00) *8一にかわして詰み筋を防ぐ。△8四銀と打っても▲9五香の追撃があった。 89 9三香成(94) ( 0:00/02:00:00) 90 7一玉(81) ( 0:00/02:00:00) *後手は先に囲いから追い出されてしまったが、5三馬の守備力を頼りに広いほうへと逃げる。 91 6五桂打 ( 0:00/02:00:00) *その馬を狙った。▲7三桂左成の攻めもあり、かなり厳しい。 92 9七銀打 ( 0:00/02:00:00) *このタイミングで△9七銀と王手。いよいよ最後の勝負だ。 93 同 桂(89) ( 0:00/02:00:00) *▲7九玉は△8八角▲6八玉△4七竜が詰めろで危なかった。 94 7六桂(64) ( 0:00/02:00:00) *取られそうな馬の利きを通して王手。 95 同 香(77) ( 0:00/02:00:00) 96 9七馬(53) ( 0:00/02:00:00) 97 7七玉(88) ( 0:00/02:00:00) *先手玉も非常に危ない。 98 8八角打 ( 0:00/02:00:00) 99 6八玉(77) ( 0:00/02:00:00) *先手玉が詰まなければ鈴木の勝ち、詰みがあれば石本の勝ちになる。 100 7九角成(88) ( 0:00/02:00:00) *この手で100手に達した。△7九角成までの消費時間は、▲鈴木2時間0分、△石本2時間0分。 101 7七玉(68) ( 0:00/02:00:00) 102 8八馬(79) ( 0:00/02:00:00) 103 6八玉(77) ( 0:00/02:00:00) 104 7九馬(88) ( 0:00/02:00:00) *必死に詰み筋を探るも、どうやらはっきりしたようだ。 105 7七玉(68) ( 0:00/02:00:00) 106 8八馬(79) ( 0:00/02:00:00) 107 6八玉(77) ( 0:00/02:00:00) *この局面で石本が投了した。終局時刻は15時5分。消費時間は、▲鈴木2時間0分、△石本2時間0分。勝った鈴木は再挑戦トーナメント決勝に進んだ。 *先手玉に詰みはなく、後手玉は▲8二銀以下の詰めろがかかっており受けも利かない格好だった。端攻めがこれほどうるさかったとは。鈴木が見事逆転に成功した。 * *【鈴木女流三段が勝利】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-b016.html * *【感想戦】 *https://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2021/05/post-10da.html 108 投了 ( 0:00/02:00:00) まで107手で先手の勝ち