# --- Kifu for Windows (Pro) V6.65.43 棋譜ファイル --- 対局ID:9435 記録ID:5d3565bc2a0af70004484a9e 開始日時:2019/08/03 09:00 終了日時:2019/08/03 16:31 表題:ヒューリック杯清麗戦 棋戦:【無料】第1期ヒューリック杯清麗戦五番勝負 第1局 戦型:三間飛車 持ち時間:各4時間 消費時間:96▲229△161 場所:東京・グランドニッコー東京 台場 備考:昼休前46手目▲115分△63分\n 振り駒:2,0,里 計時方式:チェスクロック 秒読み:60秒 先手消費時間加算:0 後手消費時間加算:0 昼食休憩:12:00〜13:00 昼休前消費時間:46手▲115分△63分 手合割:平手   先手:甲斐智美女流五段 後手:里見香奈女流五冠 先手省略名:甲斐 後手省略名:里見香 手数----指手---------消費時間-- *第1期ヒューリック杯清麗戦五番勝負が開幕する。新タイトルの清麗を争うのは、里見香奈女流五冠と甲斐智美女流五段。里見が史上初の女流六冠を達成するか、甲斐が4年ぶりの無冠返上となるか。対戦成績は里見21勝、甲斐8勝。直近では今期予選で甲斐が勝っている。 *第1局は8月3日(土)、東京都港区「グランドニッコー東京 台場」で行われる。立会人は中村太地七段、記録係は野田澤彩乃女流1級。現地大盤解説会の解説は高見泰地七段、聞き手は飯野愛女流初段。Twitter解説は長谷部浩平四段が担当する。 *対局開始は9時。持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)、使いきると1手60秒の秒読み。 *対局当日の朝を迎えた。お台場の天気は晴れ。暑い一日になりそうだ。8時40分、対局室には甲斐の姿がある。里見は8時46分に入室。2人が駒を並べ終えると、ヒューリック株式会社の西浦三郎会長が振り駒を行った。結果はと金が3枚。第1局は甲斐の先手に決まった。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>おはようございます。本日のツイッター解説を担当させていただきます長谷部浩平です。新棋戦の第1期五番勝負第1局の解説をさせていただけることを、とてもうれしく思います。皆さま本日は一日よろしくお願いいたします。 *戦型ですが、里見女流五冠が先手ならば里見女流五冠の居飛車対甲斐女流五段の振り飛車、甲斐女流五段の先手ならば相振り飛車になると予想します。お二人とも振り飛車を得意にされているので、序盤から緻密な駆け引きがあるのではと思います。 * *※局後の感想※ *28手目、39手目、45手目、52手目、58手目、96手目に記載。 * *(棋譜・コメント入力=文) *[棋譜表示の*はコメント付きの指し手。#は局後の感想が追記された指し手] 1 2六歩(27) ( 0:28/00:00:28) *定刻の9時、立会人の中村太七段が「定刻となりましたので、第1期ヒューリック杯清麗戦五番勝負第1局、甲斐智美女流五段の先手で開始してください」と告げた。両対局者が「お願いします」と頭を下げる。ほどなく甲斐の手が盤上に伸びた。 * *【朝の様子】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-b35b.html 2 3四歩(33) ( 0:18/00:00:18) *里見の手が動く。対局室にカメラのシャッター音が響く。 * *【対局開始】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-75cb.html 3 7六歩(77) ( 0:14/00:00:42) *控室では対局室の様子がモニターに映されている。午後から大盤解説会を担当する高見七段と飯野女流初段は、無言で映像を見守っている。 4 3五歩(34) ( 0:50/00:01:08) *3筋の歩を伸ばす。石田流を目指す立ち上がりだ。対局室から関係者が退室した。控室に戻ってきた中村太七段は「石田流は先手だと多いですが、後手では珍しいですね」と話している。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>初手から予想が外れてしまいました。甲斐女流五段の居飛車対里見女流五冠の振り飛車になりそうですね。この△3五歩が少し珍しい手で、序盤から目が離せない戦いになりそうです。 5 2五歩(26) ( 2:40/00:03:22) *◆甲斐 智美(かい ともみ)女流五段◆ *1983年5月30日生まれ、石川県七尾市出身。中原誠十六世名人門下。1997年、女流2級。2014年、女流五段。女流棋士番号は21。 *タイトル戦登場は13回。獲得は女王1期、女流王位4期、倉敷藤花2期の計7期。棋戦優勝は2回。 6 3二飛(82) ( 0:20/00:01:28) *◆里見 香奈(さとみ かな)女流五冠(女流王座・女流名人・女流王位・女流王将・倉敷藤花)◆ *1992年3月2日生まれ、島根県出雲市出身。森けい二九段門下。2004年、女流2級。2011年、女流五段。女流棋士番号は33。 *タイトル戦登場は43回。獲得は女王1期、女流王座4期、女流名人10期(クイーン名人)、女流王位5期(クイーン王位)、女流王将7期(クイーン王将)、倉敷藤花9期(クイーン倉敷藤花)の計36期。 7 6八玉(59) ( 0:26/00:03:48) *ヒューリック杯清麗戦はヒューリック株式会社が主催する棋戦。女流棋戦では8年ぶりの新タイトル戦となる。予選はトーナメント形式ではなく、2敗失格制という点が大きな特徴。第1期は予選と本戦を勝ち進んだ2名が新タイトルの清麗を争う。 * *【ヒューリック株式会社】 *https://www.hulic.co.jp/ 8 4二金(41) ( 0:44/00:02:12) *お台場は海や木々といった豊かな自然を擁する観光地。名前は江戸時代に「黒船来航」で知られる艦隊に対抗するため、台場(砲台)が築かれたことに由来する。当時作られた6つの台場は、第三台場が台場公園、第六台場が史跡として現在に残っている。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>面白い序盤になりました。後手はこのあと左金を3三〜3四に移動させ、金の力で主導権を握りにいこうということでしょうか。(互角) 9 7八玉(68) ( 1:03/00:04:51) *対局場の「グランドニッコー東京 台場」は台場駅から徒歩1分、お台場周辺の観光に適したホテル。高層階では東西南北それぞれ違った眺望を楽しめる。オーナーはヒューリック株式会社。昨年6月には第89期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第2局、羽生善治棋聖ー豊島将之八段戦(肩書は当時)が行われた。 * *【お台場のホテル グランドニッコー東京 台場】 *https://www.tokyo.grandnikko.com/ 10 3三金(42) ( 0:19/00:02:31) *のっしと飛車先に金上がり。序盤早々から珍形が出た。控室で「はあー……」と中村太七段がのけぞる。日本将棋連盟常務理事として現地を訪れている清水市代女流六段は「将棋は自由ですね」と目を輝かせた。 11 4八銀(39) ( 0:27/00:05:18) *第1期ヒューリック杯清麗戦は今年1月に予選が始まり、2敗失格制で6勝した4人が本戦に勝ち進んだ。本戦では里見が頼本奈菜女流初段に、甲斐が中村真梨花女流三段に勝って五番勝負に進出。本局で戦う里見と甲斐は予選4回戦でも対局しており、甲斐が勝利を収めている。予選の対局は全局がヒューリック杯清麗戦中継サイトから閲覧できる。 * *【第1期ヒューリック杯清麗戦】 *https://www.shogi.or.jp/match/seirei/1/yosen.html * *【これまでの対局|清麗戦中継サイト】 *http://live.shogi.or.jp/seirei/archives.html 12 6二玉(51) ( 0:09/00:02:40) *ヒューリック杯清麗戦五番勝負の持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)。女流棋戦では計測方式の違いを除けば、女流王位戦五番勝負と並んで最長となる。里見も甲斐も、女流王位は複数期獲得して経験豊富。長い持ち時間での対局は慣れたものだろう。 13 4六歩(47) ( 1:14/00:06:32) *里見の趣向に対しても、甲斐はあまり時間を使わない。里見は今年6月、第91期ヒューリック杯棋聖戦一次予選の都成竜馬五段戦で同じ作戦を指している。結果は里見勝ち。甲斐にとって想定の範囲内なのだろう。 * *【戦型は三間飛車】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-7324.html 14 7二玉(62) ( 0:43/00:03:23) *両対局者は2日に対局場入り。検分は予定されていた16時の少し前から始まった。本局に使われる駒は思眞師作、清安書の盛上駒。思眞師から提供された。盤はヒューリック株式会社の西浦会長が所有するもの。昨年の棋聖戦でも使われ、裏には豊島将之名人と羽生善治九段の揮毫が入っているそうだ。 15 4七銀(48) ( 0:15/00:06:47) *前夜祭には120名以上の参加があり、多くの棋士と女流棋士が集まった。里見は「第1期のタイトル戦を戦える喜びを実感している。自分の力を十分に発揮できるよう、集中して頑張りたい」、甲斐は「素敵な対局場を用意していただいた。感謝の気持ちをこめて一局一局、一生懸命指していきたい」と意気込みを語った。参加者に渡された記念扇子は、里見が「光」、甲斐が「和」と揮毫している。 16 8二玉(72) ( 1:16/00:04:39) *現地では13時30分から大盤解説会が開かれる。解説は高見七段、聞き手は飯野女流初段。立会人の中村太七段もゲストで出演する予定だ。高見七段は昨年の棋聖戦でも大盤解説会で解説を担当した。 * *【第1期ヒューリック杯清麗戦 第1局前夜祭と大盤解説会のご案内|イベント|日本将棋連盟】 *https://www.shogi.or.jp/event/2019/07/1_43.html * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>珍しい作戦ですが、里見女流五冠は6月の対局でもこの作戦を採用されており、有力な作戦だと判断されたのだと思います。甲斐女流五段の駒組みにも注目ですね。(互角) 17 5八金(49) ( 1:44/00:08:31) *甲斐の今年度成績は10勝6敗(0.625)。 *対局数はランキング2位タイ、勝数は3位タイ。 *通算成績は282勝168敗(0.627)。 18 7二銀(71) ( 3:52/00:08:31) *里見の今年度成績は8勝5敗(0.615)。 *通算成績は257勝86敗(0.749)。 19 9六歩(97) ( 0:32/00:09:03) *甲斐のヒューリック杯清麗戦成績は7勝1敗(0.875)。予選を6勝1敗で通過、本戦で中村真女流三段に勝って五番勝負に勝ち進んだ。タイトル戦登場は2015年に行われた第23期大山名人杯倉敷藤花戦三番勝負以来。この年、甲斐は里見に女流王位、倉敷藤花と立て続けにタイトルを奪われて無冠に転落している。今シリーズは里見にリベンジを挑む戦いでもある。 20 9四歩(93) ( 0:05/00:08:36) *里見のヒューリック杯清麗戦成績は6勝1敗(0.857)。予選は1回戦シードで1勝分のアドバンテージが与えられ、6勝1敗で通過。本戦では頼本女流初段に勝って五番勝負進出を決めた。女流棋界で史上初となる六冠を目指す。 *9時28分、甲斐が手を止めて10分ほど経過した。控室では中村太七段と清水女流六段が棋譜並べ中。13手目コメントに記した前例を調べている。現在は同一局面だ。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>ここで端歩の突き合いが入りました。先手としては、後手が△3四金と上がった瞬間に角交換をする感じでしょうか。(互角) 21 5六銀(47) (15:19/00:24:22) *9時33分、甲斐が着手。前例は▲5六銀ではなく▲6八銀と上がり、以下△3四金▲2二角成△同飛▲7五歩△3三桂▲7七銀△4二銀▲3六歩と進んでいた。本局は腰掛け銀にしたことで、先手が3筋で歩を交換する展開にはなりにくい。また違った戦いになりそうだ。中村太七段は前例を並べ終えて「里見さんが中盤の難しいところをスッと抜け出して勝った印象。強いです」とうなった。 22 4二銀(31) ( 6:45/00:15:21) *8月に入っていよいよ夏本番。将棋界では夏の風物詩である東急将棋まつりが2日から4日にかけて開催される。本局でTwitter解説を務める長谷部四段は2日に出演。将棋親善大使を務める伊藤かりんさんとペアを組み、上田初美女流四段と本田小百合女流三段のペアと対局した。 * *【第53回東急将棋まつり開催のご案内|イベント|日本将棋連盟】 *https://www.shogi.or.jp/event/2019/07/53_2.html 23 6六歩(67) ( 8:14/00:32:36) *角道を止めて穏やかな方針のようだが、次に▲6五歩と位を取る選択がある。先手は後手に比べて玉の近くに金銀が多いので、将来の玉頭戦を見据えて厚みを重視する作戦は有力だ。 24 3四金(33) ( 3:02/00:18:23) *後手は金を立って3筋の位を支えた。格言には「位を取ったら位の確保」とあるが、自玉から遠い位置で金銀を使うことには不安もある。特に、金は玉の守りに使うのがセオリー。金が上ずった形をまとめるには力がいる。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>先手が▲6六歩と角道を止めたのでゆっくりとした展開になりそうです。後手は△3三桂〜△2五桂とするのが狙いのひとつでしょう。(互角) 25 6五歩(66) ( 7:05/00:39:41) *後手の角道が開いたところだが、構わず堂々と位を取った。「積極的ですね」と高見七段。角道を止めたまま▲7七角〜▲8八玉と深く囲って迎え撃つ順もあった。 *10時、対局室におやつが運ばれた。里見はアイスカフェオーレ。甲斐はフレッシュカットフルーツ、アイスレモンティー。 * *【午前のおやつ】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-02c9.html 26 3三桂(21) ( 3:40/00:22:03) *左辺の駒を次々に繰り出して重厚な布陣を築く。後手の狙い筋には△2五桂〜△2四金と飛車先を通し、3筋を攻める順がある。先手は2筋の歩を守る手段がない。すんなり歩得できれば後手成功にも見えるが、金が悪形なので損得勘定は微妙なところ。先手は右辺を軽く受け流し、玉側の厚みで勝負する方針になりそうだ。 27 6八銀(79) ( 5:48/00:45:29) *先手は6筋の位を軸に厚みを主張したい。高見七段はここから△2五桂▲2二角成△同飛▲4五銀△2四金▲6六角△2一飛▲6七銀という順を調べていた。好点に打つ▲6六角の働きに期待する。「これなら先手もまずまずだと思います」と高見七段。 28 2五桂(33) ( 6:05/00:28:08) *積極的な跳ね出し。後手は歩得できたが、跳ねた桂が負担になる恐れもある。バランスの取り方が難しい。飯野女流初段は「構想力が問われそうです」と話している。先手は▲6七銀上と駒組みを優先すると、△8八角成▲同玉△2四金で3筋を狙われる。ここは▲2二角成△同飛と角交換して飛車の利きをそらすのがよい。 *10時30分、甲斐が15分ほど時間を使っている。「持ち時間4時間なので、じっくり考えられますね」と中村太七段。対局室では2人とも膝掛けを使っている。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>決断の桂跳ねですね。▲2二角成△同飛と飛車が3筋からそれますが、それよりも1歩取ることのほうが大きいと判断されたのでしょう。(互角) * *※局後の感想※ *「ここで▲2二角成△同飛▲4五銀はだいぶ考えた」と甲斐。以下△2四金▲7五歩△3二飛のときに▲4七金と受けるのはやりにくいと思っていたという。一方、里見はその▲4七金を気にしていた。感想戦では振り飛車の動きが難しいと結論づけられ、甲斐は「角を換えるんでしたか」とため息をついた。 29 6七銀(68) (44:27/01:29:56) *10時58分、甲斐の手が動いた。45分ほど使っての長考。角は交換せず単に銀を上がった。後手は△8八角成▲同玉として飛車を3筋で使う選択肢が生じている。先手も損ばかりではなく、手順に玉を囲える点は大きい。 30 8八角成(22) ( 8:56/00:37:04) 31 同 玉(78) ( 0:09/01:30:05) 32 2四歩(23) ( 0:33/00:37:37) *歩で桂を支えておく。これで金が自由に動けるようになった。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>後手から角を交換する展開になりました。先手も手順に玉を8八に持っていくことができたので、互いに主張のある展開です。(互角) 33 7八金(69) ( 2:28/01:32:33) *離れ駒をなくして戦いに備える。金銀4枚が連結して玉形が引き締まった。中村太七段は「もうそろそろ戦いが起きそうです」と話す。激しく踏み込むなら△3七桂成▲同桂△3六歩▲4五桂△3七歩成の強襲がある。桂損の攻めだが、と金も大きい。 34 4四歩(43) ( 1:06/00:38:43) *じわりと間合いを詰める。「今度こそ△3七桂成といくぞ、という手ですね」と中村太七段。先手は見えている狙いにどう対応するかが問題だ。穏やかに受けるなら▲4七金と上がっておく。 35 7五歩(76) ( 2:12/01:34:45) *3筋は受けずに玉頭に圧力をかけた。「強気」と中村太七段の声。ここで△3七桂成▲同桂△3六歩には▲3八飛と対応してどうか。以下(1)△3七歩成▲同飛△2八角は▲2三角の切り返しが痛い。また(2)△4九角▲3九飛△5八角成▲同銀△4八金と強攻するのも「両取り逃げるべからず」の▲7四歩が手筋で、△3九金▲7三歩成△同銀▲6四歩△同歩▲7四歩△同銀▲4一角まで進めば飛車と銀の両取りが決まって先手成功だ。 36 4三銀(42) ( 3:42/00:42:25) *互いにじりじりと陣形整備を進める。3筋は一触即発の状況だが、「先手は▲4七金と上がらない方針だと思います」と中村太七段。先手は一貫して玉頭の厚みを主張している。後手も△3七桂成から攻め込むのは反動がきつい。中村太七段は「午前中は戦いに入らないかもしれませんね」とつぶやいた。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>1歩損の先手は、左辺の厚みを主張していきたいところです。後手はいいタイミングで△3七桂成とできればよくなりそうです。(互角) 37 7七桂(89) ( 3:10/01:37:55) *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>ここで△3七桂成といくのは、▲同桂△3六歩に▲3八飛とする変化が難敵のように思います。(互角) 38 5二銀(43) (12:18/00:54:43) *左銀を囲いにくっつけて守備を強化。後手は3筋からの攻めをちらつかせているが、決行はしない。十分形の先手はどう方針を立てるか。「ゆっくりした流れになったので、逆に甲斐さんから仕掛ける筋も出てきました」と中村太七段。積極的に動くなら、▲7四歩△同歩▲4五歩という筋がある。以下△同歩は▲5五角と打って先手成功だが、後手の反撃を呼び込むので成否は微妙なところ。 39 4五歩(46) ( 8:33/01:46:28) *11時41分の着手。甲斐が先攻。いよいよ戦いのゴングが鳴った。甲斐はゆっくりと席を立つ。里見は盤に顔を近づける。 * *※局後の感想※ *「仕掛けたのがやりすぎでしたか」と甲斐。代えて▲8六歩とし、△7一玉▲4七金△4二飛▲7六銀は一局。互いに動き方の難しい展開になる。 40 3六歩(35) ( 6:18/01:01:01) *里見はようやく消費時間が1時間を超えた。決断よく指している。控室ではちょうど△3六歩▲同歩△4六角という反撃を調べていたところだった。ただ、以下▲1八飛△3七桂成▲同桂△同角成▲9五歩は後手自信なし。美濃囲いの急所を突く端攻めが絶好のタイミングで入る。 41 同 歩(37) ( 1:04/01:47:32) 42 4五金(34) ( 0:07/01:01:08) *さわやかに金をさばく。飛車の利きが通り、後手の攻め駒にいっぺんに活が入った。気になるのは角を使ったコビン攻めだが、▲4五同銀△同歩▲5五角△4六角▲同角△同歩▲5五角△5四歩と5筋の歩を突くことで対応できそうだ。玉をにらむ位置に角を居座らせなければ、△3六飛の楽しみが残る。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>先手が仕掛けましたが、里見女流五冠は読み筋だったでしょうか。3筋を突き捨てて△4五金と出て、一気に激しくなりました。(互角) 43 同 銀(56) ( 7:25/01:54:57) 44 同 歩(44) ( 0:03/01:01:11) 45 5五角打 ( 0:27/01:55:24) *急所の角打ちで後手玉をにらむ。次は▲2五飛△同歩▲7四桂という必殺の筋があるので、後手は注意が必要だ。 *12時、里見の手番で昼食休憩に入った。消費時間は▲甲斐1時間55分、△里見1時間3分。昼食は両者とも山梨県産オーガニック卵とパンチェッタのスパゲティカルボナーラ(スープ・パン付)。甲斐は飲み物にアイスウーロン茶を注文した。対局は13時に再開される。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>この局面で休憩に入りました。一気に激しくなり、目が離せない展開になりました。午後からもよろしくお願いいたします。(互角) * *【昼食休憩】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-bc24.html * *※局後の感想※ *代えて▲2六飛が有力とされた。(A)△5五角は▲2三角△3三飛▲4五角成△1九角成▲4四馬、(B)△4四角は▲1六飛△1四歩▲2三角△4二飛▲3五歩、(C)△6九銀は▲5五角△4六角▲1一角成△1九角成▲6八金右△7八銀成▲同金で居飛車も戦える。里見は「(▲2六飛に)何をやるべきかちょっとわからない」と話し、甲斐は「我慢しないといけなかったですね」と振り返った。 46 4六角打 ( 2:56/01:04:07) *13時、対局再開。里見はすぐに角を打った。角を合わせれば▲4六同角の一手で、△同歩と手順に歩を伸ばすことができる。 * *【対局再開】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-2985.html 47 同 角(55) ( 0:20/01:55:44) 48 同 歩(45) ( 0:05/01:04:12) 49 5五角打 ( 0:22/01:56:06) *急所はどこまでいっても急所。しつこく後手玉のコビンを狙う。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>引き続きよろしくお願いいたします。再開後の一手は△4六角でした。ゼロ手で歩を伸ばすことができるので自然な一手です。再度の▲5五角に対し、△3六飛とするのは桂の質があり危険な気がします。(互角) 50 5四歩(53) ( 0:10/01:04:22) *角を追う。手順に▲1一角成と香を取らせても、それ以上に好位置からどかすメリットが大きい。 51 1一角成(55) ( 0:19/01:56:25) 52 3六飛(32) ( 0:06/01:04:28) *再開からパタパタと手が進んだ。後手は角の利きをそらして飛車をさばいた。先手はこのまま△3九飛成と成り込まれてはいけないが、▲3七歩△同桂成▲同桂△同飛成▲2四飛△4七歩成と進むと後手の攻めが速そうだ。横からの攻めに強い美濃囲いが心強い。 *13時10分、甲斐の手が止まっている。先手は一直線の攻め合いがまずいとなると、曲線的な順を探す必要が出てくる。「甲斐さんが困っているかもしれません」と中村太七段。控室には飯野女流初段の父であり師匠の飯野健二八段が訪れ、本局の棋譜を並べている。飯野八段は第5局の立会人。「先手は香得で馬を作っていますけど、後手の駒が全部さばけていますから。先手が苦しそうですね」と話す。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>里見女流五冠は△5四歩と突いて香車を取らせてから飛車を走りました。甲斐女流五段はここでうまい受けがないと、少し苦しくなってしまいそうに思います。(互角) * *※局後の感想※ *ここで▲3八歩は△3九角▲1八飛△2六飛▲3七桂△1七桂成▲同飛△同角成▲同香△2九飛成▲7九香△4七歩成▲同金△4九飛で後手よし。 53 3七歩打 (30:22/02:26:47) *13時32分、甲斐が着手。現地では大盤解説会が始まった。関係者によると、すでに多くの来場者で盛り上がっているとのこと。 * *【大盤解説会が始まる】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-17fc.html 54 同 桂成(25) ( 0:11/01:04:39) *「ここで走るということですか」と中村太七段の声。ここで▲3七同桂は△同飛成で後手の飛車がさばける。成桂の相手をせずに▲2四飛と走れば、後手の飛車先を重くしたままにできる。 55 2四飛(28) ( 0:17/02:27:04) 56 4七歩成(46) ( 0:09/01:04:48) *里見、ほぼノータイム。自然に攻めが続く理想的な展開だ。 57 6八金(58) ( 0:51/02:27:55) *一直線の攻め合いはまずい。先手はできるだけ後手の攻めを遅らせて、▲7四歩から玉頭にアヤをつけたい。その余裕を得られるかどうか。中村太七段は「端はどうですか」と△9五歩を予想している。いつの間にか後手の駒台には豊富な歩がある。素直に▲同歩なら△9八歩▲同香△9七歩▲同香△9六歩と連打で香を取って後手よし。しかし、この端歩を取れないのではつらい。 *里見の考慮中に14時を過ぎた。里見は両手を突いて前傾姿勢で盤面を見つめている。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>パタパタと手が一気に進みました。後手が快調に攻めているように思いますので、形勢判断を後手有利に動かしたいと思います。(後手有利) * *【後手有利】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-0336.html 58 5九銀打 (29:14/01:34:02) *14時2分、里見の手が駒台に伸びた。守りの金を攻めるのは終盤のセオリー。しかし、▲6九金にはどうするのだろう。以下△5七と▲5九金△6七と▲同金は銀の取り合いになるが、と金を失うので後手は余計に戦力を消耗している。先手の守備陣を乱してどのような継続手があるかが問題だ。 *控室の中村太七段は「銀打ちですか」と驚いている。「取ってくれるなら▲7四歩と突きたいですけど」と険しい表情。しばらくして対局者の様子を確認するために対局室に入っていった。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>△9五歩の端攻めも考えられましたが、△5九銀と側面から迫りました。▲6九金△5七と▲5九金△6七と▲同金△4七成桂のような感じでしょうか。以下▲3七歩には△7六銀と迫ることができます。(後手有利) * *※局後の感想※ *ここで▲6九金には△5七と▲5九金△6七と▲同金△4七成桂が里見の予定。以下▲3七歩△7六銀で後手よしとされた。 59 6九金打 (23:07/02:51:02) *14時26分の着手。金を逃げては食いつかれたか。持ち駒の金を投入して頑張る。 60 6八銀(59) ( 0:16/01:34:18) 61 同 金(69) ( 0:10/02:51:12) *後手は取られた金を取り戻すことに成功した。金を相手の駒台から消すのは終盤のテクニックのひとつ。後手はポイントを稼いだことで、中村太七段が話していた△9五歩がより有効になりそうだ。別の方針としては、飯野八段が「△3三歩で馬を止められても自信がない」と話していた。手を渡すので不安なようでも、歩1枚で大駒の働きを奪えるので価値が高い。 *14時40分、大盤解説会を休憩中の高見七段と飯野女流初段が控室に戻ってきた。高見七段は候補手に△3五角を挙げている。まさに三者三様。後手は手が広い。 62 3三歩打 (21:57/01:56:15) *14時48分、里見が着手。馬の利きを止める確実な手だ。予想が当たったのは飯野八段だった。急所を狙う▲5四飛〜▲5五馬の活用ルートを消している。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>冷静な一手に見えます。先手はこの一瞬を生かして反撃したいところです。▲7四歩や▲2一飛成でしょうか。(後手有利) 63 7四歩(75) ( 5:34/02:56:46) *後手の美濃囲いを横から切り崩していたのでは間に合わない。序盤の構想を生かす意味でも、玉頭から攻めてアヤを求めたい。 64 同 歩(73) ( 0:09/01:56:24) *里見はすぐに歩を取った。先手は持ち歩が多くあれば▲7三歩△同銀▲7五歩から嫌みをつけやすいが、現状は数が足りない。甲斐は残り1時間ほど。里見はまだ2時間以上残している。 *15時、対局室におやつが運ばれた。里見はフレッシュカットフルーツ、アイスカフェオーレ。甲斐はショートケーキ、ホットレモンティー。里見はフルーツを食べてひと息つく。甲斐は盤面を見つめたまま。 * *【午後のおやつ】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-ecc5.html 65 2一飛成(24) (10:24/03:07:10) *待望の成り込み。しかし、後手はいつでも△4一歩で防壁の補強が利く。どれほど後手玉に響いているかはわからない。 66 4八成桂(37) ( 1:38/01:58:02) 67 3七歩打 ( 0:46/03:07:56) 68 4六飛(36) ( 0:14/01:58:16) *後手は慌てずに少しずつ距離を詰めていく。次は△5八とが確実な攻めだ。先手はあまりゆっくりはできない。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>後手が着実にリードを広げていると思います。先手は▲3三馬として勝負でしょうか。(後手有利) 69 3三馬(11) ( 0:41/03:08:37) *大事な大駒が遊んでいてはいけない。だが、重要な手番が後手に渡った。 70 5八と(47) ( 3:20/02:01:36) 71 同 銀(67) ( 0:09/03:08:46) 72 同 成桂(48) ( 0:06/02:01:42) 73 同 金(68) ( 0:07/03:08:53) 74 4九飛成(46) ( 0:04/02:01:46) *指し手が早く進み始めた。里見は自然な攻めで確実に迫っている。 75 5九香打 ( 0:44/03:09:37) *先手は5筋の防壁が機能している間に、なんとか後手玉に迫る順を探したい。 76 6九銀打 ( 1:11/02:02:57) *厳しい割り打ち。わかりやすい攻めが寄せにつながるのは理想的な展開といえる。後手にとって嫌な筋は▲8六桂だが、△7五金と受ければ逆に△8六金▲同歩△7六桂が生じて先手がしびれる。 *里見はカフェオレを飲む。甲斐がおやつに手をつけた様子はない。顔はうつむきがちで、肩も落ちているように見える。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>この△6九銀が痛いように思います。形勢判断を後手優勢とさせていただきます。(後手優勢) 77 7三歩打 (15:29/03:25:06) *15時29分、甲斐の手が盤上に伸びた。焦点のたたきで応手を尋ねる。後手は通常の美濃囲いと違い、一段目の金を2枚の銀が守っているので、△7三同銀と応じて問題なさそうだ。以下▲3四馬には切り札の△4一歩で受けておく。先手は主力の竜が無力化されてしまうとつらい。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>後手にとっては悩ましい歩です。百戦錬磨の甲斐女流五段の勝負手で、油断ができないと思います。(後手優勢) 78 2九竜(49) ( 7:49/02:10:46) *王手で銀が取られる状況での竜切り。控室で悲鳴に近い驚きの声が上がった。「これは決めにいきましたね」と中村太七段。後手はとにかく桂がほしかった。ここで▲7二歩成△同金▲2九竜なら後手玉が安全になるので、△7六桂から寄せればいい。恐るべき切れ味。継ぎ盤では▲7二歩成△同金に▲7三歩で勝負できないかを調べている。しかし、以下△同桂が冷静な対応で届かないようだ。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>里見女流五冠らしい鮮やかな手ですね。▲2九同竜△7六桂▲7九玉とするのは、△7八銀成▲同玉△8九角以下の即詰みとなります。(後手優勢) 79 7二歩成(73) ( 6:36/03:31:42) 80 同 金(61) ( 0:03/02:10:49) 81 8一竜(21) ( 0:32/03:32:14) 82 同 玉(82) ( 0:06/02:10:55) 83 8五桂(77) ( 0:51/03:33:05) *自玉の懐を広げながら敵玉に迫る攻防手。ただ、後手玉は詰めろになっていない。中村太七段は「△5五角がわかりやすいですか」。以下▲同馬△同歩で後手玉は詰まず、先手玉は△7八銀成▲同玉△6六桂からの詰めろになっている。 *15時50分、里見は両手を口元に当てて敵陣のあたりをにらんでいる。時折、首をかしげる。残り時間はまだ潤沢にある。控室には宮田敦史七段が訪れた。検討は行われていない。関係者の多くは対局室の様子を映すモニターを見ている。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>先に▲7三歩とたたきたいところでしたが、△7八銀成▲同玉△8八飛以下先手玉が詰んでしまうので、単に桂馬を跳ねました。形勢判断を後手勝勢にさせていただきます。(後手勝勢) 84 7六桂打 (16:14/02:27:09) *16時1分、里見が着手。王手を決めた。先に桂を跳ねたことで馬が受けによく利いているので、即詰みはなさそうだ。 85 8九玉(88) ( 2:08/03:35:13) *控室の宮田七段が「取って腹金から詰んでいませんか」とつぶやいた。ここで△7八銀成▲同玉△6八金▲同金△7九飛▲同玉△5九竜と追って詰みそうだという。手順中△6八金がハッとする捨て駒だ。 86 5五角打 ( 5:01/02:32:10) *受けによく利いている馬を消しにかかる。「これは▲同馬△同歩に▲7七銀で粘りますか」と中村太七段。 87 同 馬(33) ( 0:46/03:35:59) 88 同 歩(54) ( 0:03/02:32:13) 89 7七銀打 ( 4:03/03:40:02) *桂先の銀で頑張る。後手勝ちと見られているが、まだ具体的な順は発見できていない。控室では再び検討が始まった。「後手は詰めろの連続で迫らないと、▲7三歩で一気に怪しくなります」と中村太七段。宮田七段と継ぎ盤を挟む。中村太七段が「なんかややこしいなあ」とぼやいた。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>ここで△7八銀成▲同玉△6六金でしょうか。▲同銀なら△7九飛と打って詰みですし、▲7九銀にも△8九角と打っていけそうです。(後手勝勢) 90 6七角打 ( 7:04/02:39:17) *16時20分の着手。焦点に強烈な一撃が飛んできた。(1)▲6七同金左は△8八金▲同銀△同桂成▲同玉△7八飛以下の詰み。(2)▲6七同金右は△5九竜で寄せの網を絞る。 91 同 金(58) ( 5:53/03:45:55) *検討が進むと、宮田七段が△7八銀成▲同玉△5八飛!という迫り方を示した。先手玉が詰みそうだという。 92 7八銀成(69) ( 0:15/02:39:32) *控室で「詰ましにいった」「強い」の声が上がる。 93 同 玉(89) ( 0:12/03:46:07) 94 4八飛打 ( 0:15/02:39:47) *5八の地点で合駒をするのは飛車で取られて無効。例えば▲5八桂は△同飛成▲同香△7九金まで。6八の地点で受けるしかない。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>90手目の△6七角が鮮烈な手すぎて理解するのに時間がかかってしまっていました。ここで▲6八銀打とするのは△7九金が妙手で詰むので、別の応手が必要です。(後手勝勢) 95 6八銀(77) ( 1:55/03:48:02) *上部に逃げ道を開く移動合い。控室では△6八同桂成▲同金△6七金から詰むかどうかを調べている。 96 5九竜(29) ( 1:55/02:41:42) *確実に迫った。ここで甲斐が投了。先手は豊富な持ち駒があるが、金がないので▲7三桂打は△7一玉で有効な王手が続かない。先手玉は△7九竜▲同玉△8八金▲6九玉△5八金までの詰めろで、適当な受けがない。終局時刻は16時31分。消費時間は▲甲斐3時間49分、△里見2時間41分。五番勝負は里見の先勝となった。第2局は8月24日(土)、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で行われる。 * *■Twitter解説■ *長谷部浩平四段>里見女流五冠の意欲的な作戦に対し、甲斐女流五段は玉頭に厚みを築く作戦で対抗されました。△4六角(46手目)と合わせるなど少しずつポイントを稼いでリードした里見さんが、最後はケタ外れの終盤力を見せて勝ちきられたと思います。甲斐女流五段も非常に悩ましいタイミングで▲7三歩(77手目)と焦点の歩を放つなどさすがの勝負術を発揮されましたが、本局ではわずかに届かなかった印象です。第2局以降も本局のような序盤の緻密な駆け引きも含めて、目が離せない五番勝負になりそうです。 * *【終局直後】 *http://kifulog.shogi.or.jp/seirei/2019/08/post-bb10.html * *※局後の感想※ *甲斐が▲4五歩(39手目)から戦端を開いたが、反動が思ったよりも大きかった。その後は一直線に勝負したのがまずく、▲5五角(45手目)に代えて▲2六飛と辛抱すれば難しかったようだ。実戦は△3六飛(52手目)まで進むと振り飛車がさばけている。以下は里見が鋭い攻めで押し切った。感想戦は18時過ぎに終了した。 97 投了 ( 1:07/03:49:09) まで96手で後手の勝ち