# --- Kifu for Windows (Pro) V6.65.02 棋譜ファイル --- 対局ID:6379 記録ID:594b2c7c54b0d70004091b7a 開始日時:2017/06/26 10:00 終了日時:2017/06/26 21:24 表題:竜王戦 棋戦:第30期竜王戦決勝トーナメント 戦型:その他の戦型 持ち時間:各5時間 消費時間:91▲270△288 場所:東京・将棋会館 備考:昼休前24手目46分・夕休前48手目35分\n 図:投了 振り駒:2,0,増 先手消費時間加算:0 後手消費時間加算:0 昼食休憩:12:00〜12:40 夕食休憩:18:00〜18:40 昼休前消費時間:24手46分 夕休前消費時間:48手35分 手合割:平手   先手:藤井聡太四段 後手:増田康宏四段 先手省略名:藤井聡 後手省略名:増田康 手数----指手---------消費時間-- *第30期竜王戦決勝トーナメント(主催・読売新聞社)から、増田康宏四段−藤井聡太四段戦を中継する。対局は東京・将棋会館「特別対局室」で6月26日(月)10時に開始される。持ち時間は各5時間。先後は振り駒で決定する。 *本局の勝者は次戦で4組優勝の佐々木勇気五段と対局する。 *今期の竜王戦決勝トーナメントは、若き力が火花を散らす開幕だ。増田は2014年のプロ入り当時、16歳で現役最年少棋士だった。今月発売の著書、『堅陣で圧勝!対振り銀冠穴熊』(マイナビ出版)で紹介する銀冠穴熊など、序盤の作戦から将棋界に新たな風を吹き込んだ。その現役最年少の座を奪ったのが藤井である。いまでも10代のプロ棋士はこの2人だけだ。 *藤井は昨年10月に四段に昇段して以来、デビュー後28連勝の新記録を打ち立てた。デビュー後というくくりを外した単純な連勝としても、歴代1位である神谷広志八段の記録と並んでいる。本局に勝ち、29連勝となると、単独1位の連勝記録になる。 *対局室には壁が見えないほど多くの取材陣が取り囲む。40社100人ほど取材に来ていたようだ。 *9時44分、藤井が対局場に入室、下座に着く。数分後に増田も到着した。9時50分、両者が礼。増田が駒箱を取り出して、駒を並べ始めた。 *振り駒は増田の振り歩先で「と」が3枚。藤井の先手となった。 * *【中継ブログ いよいよ決勝トーナメント開幕】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-b988.html * *(棋譜・コメント入力=独楽) *[棋譜表示の*はコメントつきの指し手。【】内は中継ブログタイトルならびにリンク。#は局後の感想が追記された指し手] 1 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00) *◆藤井 聡太(ふじい そうた)四段◆ *2002年7月19日生まれ、愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆七段門下。2016年、四段。棋士番号は307。 2 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00) *◆増田 康宏(ますだ やすひろ)四段◆ *1997年11月4日生まれ、東京都昭島市出身。森下卓九段門下。2014年、四段。棋士番号は297。 *棋戦優勝は1回。 3 7六歩(77) ( 1:00/00:01:00) *藤井の通算成績は28勝0敗。 *昨年度成績は10勝0敗。 *本年度成績は18勝0敗。 *対局数、勝数ランキング1位。勝率ランキング1位タイ。28連勝中。 4 3二金(41) ( 1:00/00:01:00) *増田の通算成績は82勝34敗(勝率0.707)。 *昨年度成績は34勝16敗(0.680)。 *本年度成績は8勝3敗(0.727)。 *対局数ランキング3位タイ、勝数ランキング4位タイ。 5 7八金(69) ( 0:00/00:01:00) *藤井は今期の竜王戦は6組からの出場。ランキング戦で順に、加藤一二三九段、浦野真彦八段、所司和晴七段、星野良生四段、金井恒太六段、近藤誠也五段に勝ち、優勝した。 6 8五歩(84) ( 0:00/00:01:00) *増田は5組からの出場。ランキング戦で順に、泉正樹八段、石田直裕四段、富岡英作八段、船江恒平六段、伊藤真吾五段に勝ち、優勝した。 7 7七角(88) ( 0:00/00:01:00) *竜王戦は読売新聞社が主催している棋戦。独自のランキングを用いて出場棋士を6つの組に分け、その各クラスの成績上位者で決勝トーナメントを行い、優勝者が挑戦権を獲得する。決勝トーナメントはランキング戦1組から5名、2組から2名、3・4・5・6組から各1名が出場する。トーナメントの配置はランキング戦での成績を元に決められている。 *増田は5組、藤井は6組の優勝者だ。 * *【YOMIURI ONLINE】 *http://www.yomiuri.co.jp/ * *【日本将棋連盟】 *https://www.shogi.or.jp/ * *【竜王戦】 *https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/ * *【竜王ランキング戦・決勝トーナメントについて】 *https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/rules.html 8 3四歩(33) ( 0:00/00:01:00) *竜王戦は決勝トーナメントから、下記サイトで中継される。中継ブログでは棋譜とはまた違った角度から、対局を楽しむことができる。 * *【竜王戦中継】 *http://live.shogi.or.jp/ryuou/tournament.html * *【竜王戦中継Plus(中継ブログ)】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ 9 6八銀(79) ( 0:00/00:01:00) *【大盤解説会】 *https://www.shogi.or.jp/event/2017/06/1_40.html * *日時:6月26日(月)17時45分〜終局まで(最長22時30分で打ち切り) *会場:東京・大手町 読売新聞ビル3F[新聞教室] *解説者:深浦康市九段 *聞き手:鈴木環那女流二段 *入場料:一般1000円。小・中学生500円(定員100名まで) 10 4四歩(43) ( 0:00/00:01:00) *【ニコニコ生放送】 (要会員登録) *http://live.nicovideo.jp/watch/lv300563229 * *放送開始 09時50分〜 *解説開始 12時40分〜 *解説者:谷川浩司九段 *聞き手:里見咲紀女流初段 11 2五歩(26) ( 3:00/00:04:00) *【AbemaTV】 *https://abema.tv/channels/shogi/slots/9BWPNiDgdJEUNT * *放送開始 09時30分〜 *解説開始 09時30分〜 *解説者:佐藤紳哉七段・高野秀行六段・田中悠一五段 *聞き手:伊藤明日香女流初段・山口絵美菜女流1級 12 3三角(22) ( 2:00/00:03:00) *【将棋プレミアム】 (要会員登録・有料) *https://www.igoshogi.net/shogipremium/live/ * *放送開始 09時55分〜 *解説者:中村修九段・森下卓九段・飯島栄治七段・永瀬拓矢六段 *聞き手:塚田恵梨花女流1級・高浜愛子女流2級 13 4八銀(39) ( 0:00/00:04:00) *【中継ブログ 対局開始】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-75cb.html * *【中継ブログ 開始直前の対局室(1)】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-55e4.html * *【中継ブログ 開始直前の対局室(2)】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-97c4.html 14 4二銀(31) ( 0:00/00:03:00) *日本将棋連盟ウェブサイトでは、藤井が28連勝達成に、各棋士がコメントを寄せた。 *また、増田は本局に向けてコメントを発表した。 * *【藤井聡太四段28連勝。歴代トップタイ】 *https://www.shogi.or.jp/match_news/2017/06/1.html * *【増田四段「完璧な将棋を指さなければ」】 *https://www.shogi.or.jp/match_news/2017/06/post_1.html 15 3六歩(37) ( 0:00/00:04:00) *本局の観戦記は大川慎太郎さんが担当する。 * *【中継ブログ 竜王戦は読売新聞で】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-b74e.html 16 4三銀(42) ( 0:00/00:03:00) *両者は公式戦では初手合い。 17 6九玉(59) ( 0:00/00:04:00) *10時15分頃の局面。角換わりから、後手が角交換を拒否する戦型だ。 18 5四歩(53) ( 2:00/00:05:00) *田中寅彦九段が中継室に来訪。 *「▲6八銀はソフト好みですね。私も若いころ、こうやればよかったのかな」 19 3七銀(48) ( 6:00/00:10:00) *3七に銀を上がった。攻めの姿勢だ。 *▲4六銀〜▲2六飛〜▲3七桂や▲2六銀〜▲4六歩と陣形を整えて、▲3五歩と仕掛ける筋がある。どちらにしても、▲3五歩が基本の筋だ。後手の角頭を狙う。 *10時30分頃の局面。AbemaTVでは△6二銀や△4二角と指した場合にどうなるかを解説している。それぞれ別の展開だ。作戦の岐路といえる。 *田中悠五段「▲3七銀は攻撃的ですね。後手は△6二銀が自然ですが、▲2六銀で、寝起きを襲われるといいますか、すぐに攻めてきそうで怖いですね。対抗する準備が必要です」 20 5二金(61) (18:00/00:23:00) *18分の考慮。金を上がった。雁木囲いの駒組みだ。5二金、3二金、4三銀の組み合わせだけで雁木と呼ぶ人もいる。正式にはこの3枚に、5三銀を加えた4枚の囲いが雁木囲いとされている。 *10時40分過ぎ、昼食の注文を取りにくる。そのあと、藤井が扇子を手に持ち、やや前傾姿勢になった。10時45分、増田が席を外す。 *「すぐ▲3五歩と突く手を考えているのではないですか」と門倉啓太五段。門倉五段は日本将棋連盟モバイルの初心者向け配信の解説を担当している。現局面は今期の竜王戦ランキング戦5組決勝で、増田が伊藤真吾五段に対して指した将棋とよく似ているという。先後が違いがあり、現局面から△1四歩が入っている局面から、△5二金に代えて△6二銀の形。伊藤五段が▲3五歩(△7五歩)と突いていた。 *本日の読売新聞の観戦記がまさにその前例の将棋だ。観戦記は高野秀行六段が担当している。 * *【中継ブログ 初心者向け解説】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-8031.html 21 3五歩(36) (16:00/00:26:00) *10時58分、いきなり突っかけた。 *「相手の経験があるところにいくのがいいね」と田中寅九段。 22 同 歩(34) (10:00/00:33:00) *11時8分の着手。△3五同歩までの消費時間は、▲藤井26分、△増田33分。 *ここで歩を取り返せないようではおかしいだろう。▲4六銀か▲2六銀で3五の歩を回収に向かう。 *門倉五段は歩を突き捨てること、取れる駒を取ることの重要性をいちから説明している。 23 4六銀(37) ( 5:00/00:31:00) *11時13分の着手。 *代えて▲2六銀は△3六歩と突かれたときにちょっと損。▲2六飛から回収する筋があるほうが選択の幅が広い。 *先手としては▲3五銀と出て、▲2四歩と突ければ成功だ。後手はここで△4五歩か、▲3五銀と出た瞬間に△8六歩▲同歩△8五歩などで反撃したい。 *中継室に飯島栄治七段が来訪した。「雁木とみんないっていますよね。穏やかにするなら(1)△3四銀▲3八飛△4三金右▲3五銀△同銀▲同飛△3四歩。 *激しい順だと(2)△3六歩▲2六飛△4五歩。いきなり衝突もある、緊迫した局面かもしれません」 *本命は(1)△3四銀のほうだと話す。 *11時40分頃、遠山雄亮五段も来訪。同じく△3四銀を予想する。45分頃、藤井、記録係が席を立つ。昼食休憩に入れたということだろう。 *12時、ここで増田が46分使って昼食休憩に入った。消費時間は、▲藤井31分、△増田1時間19分。昼食注文は昼食注文は藤井が「豚キムチうどん」、増田が「ミニとんかつ定食」(ともにみろく庵)。対局は12時40分から再開される。 *12時50分、増田はペットボトルに手をあてたまま止まる。藤井はネクタイを整える。 *ニコニコ生放送では谷川九段の解説が始まった。上記の筋を解説する。視聴者アンケートでは1:△3六歩が30.4%、2:△3四銀が46.2%、3:その他が23.4%。AbemaTVの田中悠五段は、そのほかに(3)△4五歩という手を挙げた。角がにらみ合うと、大技がかかりやすくなると解説している。形勢判断ボードはわずかに先手に分があるとされている。攻勢を取ったことを評価している。 * *【中継ブログ 昼食休憩】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-bc24.html * *【同 対局再開】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-2985.html 24 3六歩(35) (81:00/01:54:00) *対局再開。昼食休憩後の指し手。 *1時間21分の長考だった。歩を突き出して取られないようにした。増田は着手して、水を飲む。 *細かいようでも1歩取れるかどうかは大事なところ。もっとも、▲2六飛や▲3八飛まで追われると、取られることを防ぐことは難しい。 *谷川九段は▲2六飛、▲3八飛、▲4八金などを解説している。どの手に対してであれ、後手は△4五歩と突くと反撃開始となる。 * *※局後の感想※ *増田は代えて△4二角も考えた。▲2四歩△同歩▲3五銀には△6四角▲4六歩を利かして、△8六歩から角交換しての△4七角を狙う。 25 2六飛(28) (40:00/01:11:00) *中継室に来た佐藤義則八段は「△4五歩にどうするか。普通は▲3五銀だけど、▲4五同銀も考えなければならないか」と話した。例として、▲3五銀以下、△7七角成▲同銀△5五角に▲2四歩、▲4六歩、▲6六角などが有力という。 26 4二角(33) ( 0:00/01:54:00) *▲3五銀には△3三金と受けようとした手だろうと、門倉五段。「形にとらわれませんね」と評する。歩が1枚あれば▲2四歩△同歩▲2二歩で攻めが続くだけに、一般的な受けではないが、この場合は有力なようだ。「宣言どおりに力勝負に持ち込んだ」と門倉五段。 *佐藤紳哉七段は(1)▲3五銀が強気な手で、激しい展開もある。(2)▲3六飛ならまだしばらく駒組みが続くという。また、藤井の印象について、飄々として、闘志を見せないタイプと話した。 *24手目に長考しての△4二角は迫力がある。藤井が長考するかもしれないと谷川九段。この△4二角は14時の約5分前に指された。 * *【中継ブログ 大人気】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-4232.html * *【同 最多タイ28連勝】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/28-36e6.html 27 2四歩(25) (18:00/01:29:00) *14時15分の着手。▲2四歩までの消費時間は、▲藤井1時間29分、△増田1時間54分。 28 同 歩(23) ( 1:00/01:55:00) *△2四同角もあった。 29 3五銀(46) ( 1:00/01:30:00) *シンプルで軽快。銀がゆらゆらと揺れながら、五段目まで進んできた。角か飛車の応援を頼りに、4四と2四に進める。 30 8六歩(85) ( 3:00/01:58:00) *△3三金と受ける手が検討されていた。歩を突き捨てると、△3三金に▲2二歩と打たれて困るため、ここで歩を突くということは、別の構想ということになる。 31 同 歩(87) ( 1:00/01:31:00) *代えて▲8六同角は△同角▲同歩に△5五角。角を入手しての△5五角は、後手が狙いたい反撃だ。ほかに、△3七歩成▲同桂△3六歩▲同飛△2七角という狙いもできる。 *角を手持ちにすることは、特に攻めさせてのカウンターに役立つ。先手としては、少しでも角を持たれるタイミングを遅らせたということだ。 32 同 角(42) ( 0:00/01:58:00) *後手は飛車角だけの攻め。銀も桂も応援には届かないとなると、攻めが軽くなりがちだが、相手に攻めさせることでその点をカバーする。先手の攻め対後手の受けという一方的な構図を拒み、複雑な展開に持ち込んでいる。 *このような金銀がぶつからない攻め合いは、現代的な速度感と感じさせる。若い両対局者の将棋らしい爽やかな攻め合いだ。 33 同 角(77) (22:00/01:53:00) *角交換がほぼ確定。 34 同 飛(82) ( 0:00/01:58:00) *後手が角を取り返して、角交換された。 35 8七歩打 ( 0:00/01:53:00) *「かなり迷う、大事なところ」と佐藤紳七段。飛車の逃げ場所は△8二飛、△8五飛、△7六飛のそれぞれの手に、それぞれの将棋が開かれている。 *△8二飛は最も無難で、次の△5五角や△3七歩成に期待する手だ。△8五飛は3五の銀を狙う手。▲2四銀△2五歩▲3六飛の展開にどうするか。△7六飛はただでさえ複雑な局面で、もっと複雑になるという。 *35手というと、まだ戦いが始まっていなくてもおかしくない手数。しかし本局では、非常に大変な勝負どころになっている。しかも、一手一手が難解な勝負どころは、まだまだ続きそうだという。 36 8五飛(86) ( 8:00/02:06:00) *8分の少考。△8五飛は3五の銀に当てる引き方だ。大事なところであっても、まだ先は長い以上、迷い続けてはいけない。長途をいく者にとっては決断力も大事な要素だ。 *中継室には佐々木勇気五段が訪れた。竜王戦決勝トーナメントでは、本局の勝者との対局が予定されている。佐々木勇五段は、▲7五歩が第一感と話す。谷川九段は▲2四銀を中心に解説している。以下△2五歩▲3六飛に△2七角▲3九飛△4九角成▲同飛△3八金とかみつく手はありそうだ。▲3六飛と受ける手もありそうに見えるが、△2七角▲3九飛△4九角成▲同飛△3五飛で先手が悪くなる。 *15時頃の局面。△8五飛までの消費時間は▲藤井1時間53分、△増田2時間6分。AbemaTVの形勢判断ボードは、少し前とは逆に、後手がわずかにリードとなっている。 * *【中継ブログ 次戦の相手は佐々木勇気五段】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-8690.html 37 2四銀(35) (26:00/02:19:00) *藤井はこの手に26分使った。銀の対処が問題だったが、引くよりは前進するほうが勢いがいい。▲2三銀不成などから3二金と2四銀の交換に持ち込めれば先手が成功。加えて、飛車を成り込めれば大成功だ。 38 2五歩打 ( 3:00/02:09:00) *銀取り以外にも8五飛型が生きた。2六飛の縦利きを止める。先手は2八に飛車を引くと△3七歩成▲同桂△3六歩とされてしまう。 * *※局後の感想※ *△3七歩成もあったようだ。 39 3六飛(26) ( 0:00/02:19:00) *15時27分の着手。 *△5五角は両取りでも、▲7七桂の飛車取りで切り返されてしまう。 *△2七角▲3九飛に(1)△4九角成▲同飛△3八金▲5九飛△4八金には▲2二歩でどうか。筋のよさでいえば、△4九角成に代えて(2)△2六歩と突き、△4九角成▲同飛△2七歩成を狙うほうがいいと谷川九段。手数はかかるが、と金で飛車を取りきれればおいしい。 *15時30分頃の局面。両対局者は上着を脱ぎ、増田は腕を組んで、藤井は前傾姿勢で考えている。藤井は口元にハンカチを当てる。 *AbemaTVでは田中悠五段と山口絵女流1級が玉の堅さについて話している。金銀が玉に近いというのは分かりやすい指標だが、相手との兼ね合いがあり難しい。また、後手の玉は堅いとはいえないが、いちばんいい場所にいるとはいえるかもしれないという。 *時刻は16時を過ぎた。▲3六飛までの消費時間は▲藤井2時間19分、△増田2時間9分。 *飯島七段は「これは△2七角以下、飛車を取られてしまうと解説したばかりなのですが、こうなるとは思いませんでした。▲2四銀に代えて▲4六銀はどうだったのでしょうか」。 * *【中継ブログ 今日の千駄ヶ谷】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-84f4.html 40 2七角打 (58:00/03:07:00) *16時26分、増田は58分使っての着手。2度目の長考だった。 * *【中継ブログ 決断の角打ち】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-5bd8.html 41 3九飛(36) ( 0:00/02:19:00) *両取りを受けるには▲3九飛が自然だ。 *△4九角成と▲同飛に返す刀で△3八金か、△2六歩と突いて手を渡すか。△4五角成と馬を作って、実利を求める手もあるようだ。△3七歩も筋がいい手だが、▲4八金と上がられて、空振りになる恐れがある。 42 4九角成(27) (10:00/03:17:00) *増田は△4九角成を決断した。着手して、眼鏡をクイっと直す。 * *※局後の感想※ *代えて△2六歩のほうがよかったようだ。以下▲7九玉△4九角成▲同飛に△2七歩成とと金を作って、飛車をいじめる展開だ。増田は上記の順も考えたが、本譜のほうがいいと判断したが、誤算があった。 43 同 飛(39) ( 0:00/02:19:00) *ノータイムで▲4九同飛。 44 3八金打 ( 0:00/03:17:00) *飛車のこめかみにガブリ噛みつく。先に駒損をするが、2四銀が邪魔をして、▲1五角が王手にならないというのがミソ。▲5九飛に△4八金で飛車を取ることができる。 *先手としては▲5九飛△4八金に▲2二歩や▲3三歩が有力なようだ。中継室を訪れた数名の棋士は、難しい、または後手ペースという判断をしている。飛車を取って打ち降ろすという確実な攻めが見える後手に対して、先手の攻め筋が不鮮明なためだ。「直感的には後手がよく見えるのですが、よく考えると難しいように思えてきました」と門倉五段。 *見方を変えれば、先手にとって力の見せどころともいえる。ここ数手で攻め合いに持ち込めるか。間違いなくいえるのは、代償なしに飛車を取られてはいけないということだ。 *16時40分、夕食注文を取りにくる。 *17時頃の局面。△3八金までの消費時間は▲藤井2時間19分、△増田3時間17分。17時過ぎに再び藤井の夕食注文が聞かれる。先ほど注文した夕食が品切れだったようだ。 * *【中継ブログ 飛車は捕まったが……】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-6113.html 45 5九飛(49) (45:00/03:04:00) *藤井はこの手に45分使った。いったん飛車を逃げて、取られるにしても取り返せるようにしている。 46 4八金(38) ( 0:00/03:17:00) *細かい横移動で、今度は飛車の逃げ場がない。後手はここで飛車を追わないと、飛車を逃げられて駒損が残ってしまった。 47 2二歩打 ( 0:00/03:04:00) *17時24分の着手。 *ここはノータイム。△2二同金と取らせれば大きな利かしだ。といってもすぐに効果が現れるわけではない。 *門倉五段「これは難しいですよ。記録がかかった勝負にふさわしい熱戦です」 *18時、ここで増田が35分使って夕食休憩に入った。消費時間は、▲藤井3時間4分、△増田3時間52分。夕食注文は藤井が「わんたんめん」(紫金飯店)、増田が「ヒレカツ定食(ライト)+肝吸い」(ふじもと)。対局は18時40分から再開される。 *遠山雄亮五段に△8六歩という手はどうかと聞くと、▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛で、「そこまでいけばまずまずかもしれません」という返答。ほかに△3三桂など、有力な手はいくつかあるようだ。 * *【中継ブログ 夕食休憩】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-d57e.html * *※局後の感想※ *増田は▲3三歩を本線としていた。 48 同 金(32) (51:00/04:08:00) *対局再開。夕食休憩後の指し手。増田は51分使った。3度目の長考で、残り時間は52分になった。 *ここで利かされて手を渡すのは怖いが、具体的な手段が難しいと見て、先手に問いを投げ返す手だ。 *将棋プレミアムでは増田の師匠である森下卓九段。▲3一角や▲1五角を候補手に挙げた。 * *【中継ブログ 18時40分 対局再開】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/1840-ae2a.html * *※局後の感想※ *代えて△3三桂とするべきだったかもしれない。以下、▲3四歩△同銀▲1五角△5九金▲同銀△1四歩▲3三銀不成△1五歩▲3二銀不成までが読み筋で、「ここで指す手が分からなかった」と増田。形勢は難しいが、本譜よりよかった可能性がある。 49 7七桂(89) (12:00/03:16:00) *ずっとちらついていた筋。飛び道具を使って、攻め駒を増やす。8五飛に当たり、先手になる。 50 8二飛(85) ( 0:00/04:08:00) *増田は予想済みか、すぐに時間を引いた。 51 6五桂(77) ( 3:00/03:19:00) *ひらりと桂。風の速さだ。たった2手の跳躍で、利きが敵陣まで届いてくる。△6四歩には▲3一角があるので、桂を取りきるのは大変だ。これは47手、48手目の▲2二歩△同金の利かしが生きる変化だ。 *佐藤紳七段「桂が跳びました。いい跳躍ですよ。薄いのは気にしないほうが幸せになりますよ」 52 6二銀(71) ( 1:00/04:09:00) *右銀で守りを厚くする。 53 7五角打 ( 1:00/03:20:00) *▲3一角成の一点狙い。いい受けがないということだろう。 54 3二金(22) ( 0:00/04:09:00) *金を戻して3一を受けた。代えて△4一玉の受けは怖い受け。▲6一角などで手が続いた。 55 2二歩打 ( 4:00/03:24:00) *この手しかなくても、この手があれば攻めが続く。△2二同金には▲3一角成だ。 * *【中継ブログ 難しい戦い】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-2b12.html 56 3三桂(21) ( 8:00/04:17:00) *取れないなら逃げるのが自然な善後策。 *谷川九段は▲1五角を指摘する。以下直線的にいくなら、△5九金▲同銀△1四歩▲3三銀成△1五歩▲5三桂打△同銀▲同桂成△3三金に▲7一銀で寄せられるかの勝負だ。 *夕食休憩明けから、藤井の動きが大きくなってきた。増田は淡々としたまま。 *門倉五段「先手が持ち直したというか、よくなってもおかしくないです」 * *※局後の感想※ *増田は「△6四歩と突いて粘るしかなかった。本譜はピッタリでした」。感想戦では以降の局面については触れられなかった。 57 同 銀成(24) (10:00/03:34:00) *10分の考慮で、切り込んでいった。 58 同 金(32) ( 0:00/04:17:00) *ここは取るしかない。 59 1五角打 ( 0:00/03:34:00) *金の両取り。この手が必殺の好手となるか。 60 5九金(48) ( 0:00/04:17:00) *王手で取れるので、両取り自体はすぐに解除できる。 61 同 銀(68) ( 1:00/03:35:00) *先手としては、単なる金取りになってもなお、受けづらいということだ。 *本当に受けづらいのなら一気に決まってもおかしくない厳しい攻め。「面白くなってきました」と森下九段。 62 3二銀(43) ( 0:00/04:17:00) *銀引きで受けた。▲5三桂打が継続手で、先手の攻めは続く。後手はしばらく受けに回る必要があるようだ。 63 5三桂打 ( 5:00/03:40:00) *桂を玉頭に放り込む。上からではなく、横を押さえる手。▲3三角成△同銀▲4一金の詰めろだ。 *谷川九段は△2四銀、森下九段は△4三金上が第一感のようだ。 64 4三金(52) ( 0:00/04:17:00) *このままだと、3三金の取られ方がよくない。5二を開けつつ▲3三角成に△同金を用意した。 65 2一歩成(22) ( 1:00/03:41:00) *「これで勝ちなら天才の寄せ」と森下九段は感嘆する。角と桂だけで寄せに成功すれば、類まれな鋭さといえるだろう。5三桂、6五桂の関係もプロ的に見れば異筋である。 *門倉五段は後手の手段が難しく、先手優勢と見ている。藤井はお茶を飲み、口をハンカチで押さえる。 *谷川九段は△8九飛▲7九金打△9九飛成▲2二と△4二銀と大盤を動かした。決め手を与えず、頑張ることができるか。 * *【中継ブログ 先手優勢】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-05e5.html 66 6四歩(63) (16:00/04:33:00) *16分の考慮。△6四歩は6三に逃げ道を開けた意味。5二に逃げ道を作り、6三から抜けられるようになった。しかし、▲2二とで苦しいのではないかと谷川九段が解説していた。佐藤紳七段は「見たことのない形なので、アドリブ力が問われますね」。 67 2二と(21) ( 2:00/03:43:00) *先手はと金と銀の交換に持ち込めそうだ。 68 3一歩打 ( 0:00/04:33:00) *20時10分の着手。銀を取らせる辛抱だ。残り時間は▲藤井1時間17分、△増田27分。 *これなら先手の攻めが成功といえるという。29連勝への道は見えてきたようだ。ここからは正しい道を真っ直ぐ抜けられるかの勝負だ。互角のときとはまた違った戦いが始まる。 69 3二と(22) (11:00/03:54:00) *▲3一同となど、と金を残す指し方もあっただろう。 70 同 歩(31) ( 0:00/04:33:00) *先手もまだ大変だが、現実的につらいのは後手のほうだ。1手間違えればまるで駄目になってしまう。 71 6四角(75) ( 0:00/03:54:00) *先手は桂得になった。あとは6五桂、5三桂を寄せにどう役立てられるか。角の使い道もまだはっきりとはしていない。 72 6八歩打 ( 5:00/04:38:00) *焦点の歩でスピードアップ。▲6八同金には△8七飛成と成り込める。▲6八同銀か▲6八同玉には飛車打ちを王手にしようということだ。20時33分、ここで6分使って、藤井の残り時間が1時間を切った。 *このうちどれかが正解ならば、その手を見つければすぐに指せるが、どう応じてもいいと思うと迷うものだろう。 73 同 金(78) (14:00/04:08:00) *14分の考慮。飛車を成らせてもいいと見切った手だ。△8七飛成には▲7二銀や▲4一銀で寄せきれそうだ。 74 5二玉(51) ( 4:00/04:42:00) *玉を起こして頑張った。△8七飛成は今後に期待。 *森下九段は「序盤も見ごたえがありましたが、終盤も見ごたえがありますね」。高野秀六段は「全然簡単ではないですよ」。 75 3四歩打 ( 3:00/04:11:00) *1五角が遊び駒になる前に、壁となっている3三金に働きかけた。 76 同 金(33) ( 1:00/04:43:00) *増田は金を滑らせた。仕方がないが、1五角のにらみが5一まで届く。 *勝又清和六段は「見えている景色が違うね」と、藤井の優勢の築き方に感心している。 *後手は結局、まるで攻められずに受け続けさせられ、苦しい状況が続いている。先手玉も薄いはずなのだが、何故か攻める番が回ってこない。 77 4一桂成(53) ( 6:00/04:17:00) *6分の考慮。△4一同玉は▲4二金△同金▲同角右成までの詰みだ。成り捨てに見えて、取ることはできない。 *21時頃の局面。▲4一桂成までの消費時間は▲藤井4時間17分、△増田4時間43分。 78 6三玉(52) ( 2:00/04:45:00) *増田はこの手を指して、上着を着る。後手玉を逃がさないようにできれば、寄せがあってもおかしくない局面まで来ている。 79 3一角成(64) ( 5:00/04:22:00) *取られそうな角を成り込む確実な手。▲4二成桂なども検討されていた。 80 8七飛成(82) ( 2:00/04:47:00) *▲6一銀△8九竜▲5八玉△2八飛▲4八銀は△4九銀で先手玉が詰み。▲4八銀に代えて▲4八角で勝てそうだが、「一抹の不安がありますよ」と高野秀六段は話す。 *ようやく後手も攻める手が回ってきて、先手も雑な決め方は許されなくなった。 81 6一銀打 ( 3:00/04:25:00) *▲6四金までの詰めろ。 82 8九竜(87) ( 0:00/04:47:00) *合駒を使わせれば、後手玉の詰めろがなくなる。 83 5八玉(69) ( 0:00/04:25:00) *詰めろを残すためには、節約して▲5八玉と上がりたいところだった。 84 2八飛打 ( 0:00/04:47:00) *再び合駒を使わせる王手。これも▲4八金なら後手玉が詰めろではなくなる。 85 4八角(15) ( 0:00/04:25:00) *攻めに利いていた1五角の意外な使い道。 86 6四歩打 ( 0:00/04:47:00) *スペースを消して、詰めろを受けた。△7四玉と脱出するルートで頑張れるか。 87 7五金打 ( 2:00/04:27:00) *7四の出口をふさぐ詰めろ。後手玉はがんじがらめで、次の▲6四金が受けにくい。 88 4八飛成(28) ( 1:00/04:48:00) *強引に角を補充。 89 同 玉(58) ( 0:00/04:27:00) *▲4八同銀は△4九角まで。玉で取る一手だ。 90 2八角打 ( 0:00/04:48:00) *2八から攻防に利かしているが、先手玉への響きが薄い。後手玉の上部脱出も防いであるので、先手が万全な態勢だといわれている。最後は万全になっているというのは、藤井の勝ちパターンだ。本局でもその様相だ。 91 3八飛打 ( 3:00/04:30:00) *これはカラい勝ち方だ。角取りが分かりやすい狙いだが、△1九角成には▲3四飛が詰めろになる。△3四同金には▲5三金△同銀▲同馬までの詰み。 *ここで増田が投了した。終局時刻は21時24分。消費時間は、▲藤井4時間30分、△増田4時間48分。 *藤井は神谷八段が持っていた連勝記録を29連勝に更新した。どこまで続くのか、これからも一局一局見逃せない。 *終局直後に両対局者が感想を述べて、そのあとの感想戦は10分ほどで終了。22時からは新記録を達成した藤井にインタビューが行われた。 *新記録達成に当たり、棋士と藤井の母・藤井裕子様からコメントが寄せられている。 * *◆羽生善治三冠 *29連勝は歴史的な快挙です。  *結果も素晴らしいですが内容も伴っている点でも凄みがあります。この記録は時がたつにつれ重みを増してくるはずですし、将棋界の新しい時代の到来を象徴する出来事になりました。檜舞台で顔を合わせる日を楽しみにしています。 * *◆谷川浩司九段 *新記録おめでとうございます。 *タイトル戦の本戦に勝ち進むようになり、トップ棋士との対局も増えてくると思います。10代半ばの一番強くなる時期に、トップ棋士と戦えるのは幸せなこと。トップとの差は何なのか。実際に肌で感じることでまた、大きな可能性が開けてくるでしょう。 * *◆神谷広志八段 *28という完全数は一番好きな数字ですのでそれが1位でなくなることは個人的に少々寂しいのですが凡人がほぼ運だけで作った記録を天才が実力で抜いたというのは将棋界にとってとてもいいことだと思います。 *藤井さんがこれからの数十年でどんな世界を見せてくれるのかファンの皆様とともに寿命の限り見続けていきたいです。 * *◆杉本昌隆七段 *竜王戦本戦という大舞台で神谷八段の記録を抜く29連勝は驚愕です。師匠の私も至福の時間をもらいました。28連勝を達成した帰り道、いつもと同じようにずっと将棋の話をしていたのが印象的で、このとき29連勝を確信しました。 *歴代連勝記録のトップに立ちましたが、14歳の藤井四段にとってこれは序章。一喜一憂せず、これからもさらなる記録を目指して精進してください。 * *◆次戦、7月2日(日)の対局者・佐々木勇気五段 * *藤井四段の対局を間近で見て、今の将棋界の盛り上がりを肌で感じました。私も刺激を受けていますが、周りの雰囲気にのまれずに連勝を止める気で臨みます。 *藤井四段の勝ちへと導く読みとスピードに凄みは感じますが、それに怯むことなく自分の将棋を指していきたいです。ファンの方には一生懸命考えている姿を見ていただきたいですね。熱戦に期待してください。 * *◆母・藤井裕子様 *このような記録を達成することができ、本当にすばらしいと思います。一局一局を大切に、これからも「強くなる」という目標に向かって進んでいってほしいです。 * * *【中継ブログ 藤井四段勝ちで29連勝達成】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/29-54ae.html * *【同 終局直後】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-bb10.html * *【同 感想戦(1)】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-8297.html * *【同 感想戦(2)】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-6398.html * *【同 読売新聞号外】 *http://kifulog.shogi.or.jp/ryuou/2017/06/post-9ee4.html 92 投了 ( 0:00/04:48:00) まで91手で先手の勝ち