# --- Kifu for Windows (Pro) V6.65.61 棋譜ファイル --- 対局ID:13559 記録ID:625e24469342190003869cac 開始日時:2022/04/28 09:00 終了日時:2022/04/28 18:20 棋戦:第7期叡王戦五番勝負第1局 戦型:相掛かり 持ち時間:4時間 秒読み:60秒 消費時間:93▲240△240 場所:東京都千代田区「江戸総鎮守 神田明神」 備考:昼休前36手目▲119分△59分\n 振り駒:3,0,藤 計時方式:チェスクロック 先手消費時間加算:0 後手消費時間加算:0 昼食休憩:12:00〜13:00 昼休前消費時間:36手▲119分△59分 手合割:平手   先手:藤井聡太叡王 後手:出口若武六段 先手省略名:藤井聡 手数----指手---------消費時間-- *第7期叡王戦五番勝負がいよいよ開幕する。藤井聡太叡王に出口若武六段が挑むシリーズ。第1局は東京都千代田区「江戸総鎮守 神田明神」で4月28日(木)9時開始。持ち時間はチェスクロック使用で各4時間。先後は振り駒によって決定される。 *第1局の立会人は島朗九段、記録係は福田晴紀三段(中川大輔八段門下)が務める。現地大盤解説会は佐藤天彦九段、中村桃子女流二段が担当する。 * *【主催=株式会社不二家】 * https://www.fujiya-peko.co.jp/eiou/ *【特別協賛=ひふみ】 * https://hifumi.rheos.jp/ *【特別協賛=株式会社SBI証券】 * https://www.sbisec.co.jp/ *【協賛=中部電力株式会社】 * https://www.chuden.co.jp/ *【協賛=株式会社豊田自動織機】 * https://www.toyota-shokki.co.jp/index.html *【協賛=豊田通商株式会社】 * https://www.toyota-tsusho.com/ *【第1局協賛=江戸総鎮守 神田明神】 *https://www.kandamyoujin.or.jp/ * *(棋譜コメント入力=吟) *[棋譜表示の*はコメント付きの指し手。#は局後の感想が追記された指し手] *【】内は中継ブログタイトルならびにリンク 1 2六歩(27) ( 0:39/00:00:39) *定刻の9時、立会人の島九段が「定刻になりました。藤井叡王の先手番で開始してください。よろしくお願いします」と対局開始を告げる。 *【対局者入室、振り駒】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-968a.html *【対局開始】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-75cb-1.html 2 8四歩(83) ( 0:29/00:00:29) *8時42分、出口が対局室に入る。着座すると和服の襟を正した。藤井の入室は46分で、信玄袋からハンカチを取り出し、対局の準備を始める。48分、藤井が駒袋を開け、駒が並べ始められた。 *記録係の福田三段が絹布を広げ、「藤井叡王の振り歩先です」と告げる。振り駒を行ったのは、河村宣行・不二家代表取締役社長。振り駒の結果は歩が3枚。藤井の先手に決まった。 3 2五歩(26) ( 0:36/00:01:15) *◆藤井 聡太(ふじい そうた)叡王(竜王・王位・王将・棋聖)◆ *2002年7月19日生まれ、愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆八段門下。2016年、四段。2021年、九段。棋士番号は307。 *タイトル戦登場は8回。獲得は竜王1期、王位2期、叡王1期、王将1期、棋聖2期の計7期。棋戦優勝は5回。 4 8五歩(84) ( 0:54/00:01:23) *◆出口 若武(でぐち わかむ)六段◆ *1995年4月28日生まれ、兵庫県明石市出身。井上慶太九段門下。2019年、四段。2022年、六段。棋士番号は317。 *タイトル戦登場は1回。 5 7八金(69) ( 0:29/00:01:44) *藤井の通算成績は265勝52敗(0.836)、昨年度成績は52勝12敗(0.813)。 *今年度は本局が初対局。 *藤井は第49回将棋大賞で、2年連続2度目の最優秀棋士賞を受賞。また64対局で最多対局賞、52勝で最多勝利賞も受賞している。 *【第49回将棋大賞受賞者のお知らせ】 *https://www.shogi.or.jp/news/2022/04/4_39.html 6 3二金(41) ( 0:22/00:01:45) *出口の通算成績は104勝45敗(0.698)、昨年度成績は39勝14敗(0.736)。 *今年度成績は3勝1敗(0.750)。 7 3八銀(39) ( 0:17/00:02:01) *本局はABEMAで生中継されている。出演棋士は広瀬章人八段、金井恒太六段、水町みゆ女流初段、脇田菜々子女流初段。 *またマルチアングル放送もあり、出演するのは山崎隆之八段、稲葉陽八段、室田伊緒女流二段。 *【ABEMA】 *https://abema.tv/channels/shogi/slots/CZyVoJyR94Erkf *【ABEMA マルチアングル放送(有料)】 *https://abema.tv/payperview/8vBX6RW2MnTY3H 8 7二銀(71) ( 0:15/00:02:00) *今期の叡王戦、出口は段位別予選五段戦では、古森悠太五段、西田拓也五段、黒田尭之五段、本田奎五段に勝ち、予選突破。 *本戦では村田顕弘六段、斎藤慎太郎八段、佐藤天彦九段に勝った。挑戦者決定戦では服部慎一郎四段を破って、タイトル初挑戦を決めた。 *【第7期叡王戦 挑戦者決定戦】 *http://live.shogi.or.jp/eiou/kifu/7/eiou202204020101.html 9 9六歩(97) ( 0:19/00:02:20) *対戦成績は藤井4勝、出口1勝。 *藤井の4勝には第49期新人王戦決勝三番勝負の2局、出口が奨励会三段時代だったものを含んでいる。 *直近の対戦は2020年3月に行われた第46期棋王戦予選で、出口が勝っている。 10 9四歩(93) ( 0:37/00:02:37) *出口は、本日が27回目の誕生日で、タイトル戦の初陣と重なった。昨日、この件を記者会見で聞かれると「叡王戦に縁があったのかな」と答えた。 *【前日記者会見】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-8ce7.html 11 6八玉(59) ( 0:58/00:03:18) *藤井のタイトル戦の成績は下記の通り。いままで失敗がなく、フルセットまで持つれ込んだのも、前期の叡王戦五番勝負しかない。 *〔第91期棋聖戦五番勝負〕  *3勝1敗で渡辺明棋聖から奪取 *〔第61期王位戦七番勝負〕  *4連勝で木村一基王位から奪取 *〔第92期棋聖戦五番勝負〕  *渡辺明名人を相手に3連勝防衛 *〔第62期王位戦七番勝負〕  *豊島将之竜王を相手に4勝1敗防衛 *〔第6期叡王戦五番勝負〕  *3勝2敗で豊島将之叡王から奪取 *〔第34期竜王戦七番勝負〕  *4連勝で豊島将之竜王から奪取 *〔第71期ALSOK杯王将戦七番勝負〕  *4連勝で渡辺明王将から奪取 12 1四歩(13) ( 0:36/00:03:13) *本局は14時から終局まで、神田明神文化交流館2階「神田明神ホール」で大盤解説会が行われる。解説は佐藤天彦九段、聞き手は中村桃子女流二段。定員は130人で事前申込制。 13 3六歩(37) ( 0:58/00:04:16) *藤井は叡王戦の防衛戦は、今日が開幕。このあと棋聖の防衛戦も控えている。第93期棋聖戦五番勝負は、永瀬拓矢王座を挑戦者に迎え、6月3日(金)兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」で第1局が行われる。 14 8六歩(85) ( 0:51/00:04:04) *叡王戦は第3期からタイトル戦になった。下記の通り、保持者の防衛はなく、タイトル交代が行われている(第3期から第5期までは七番勝負、第6期から五番勝負になった)。さて今期はどうなるだろうか。 *第3期 高見泰地叡王 *第4期 永瀬拓矢叡王 *第5期 豊島将之叡王 *第6期 藤井聡太叡王 15 同 歩(87) ( 0:13/00:04:29) *本局の見届け人の解説を務めるは木村一基九段と 山根ことみ女流二段。 *叡王戦五番勝負では「見届け人」を募集している。現在は第2局の申し込みを受け付けている。詳細は下記からご確認いただきたい。 *【第7期叡王戦 五番勝負「見届け人」を募集します】 *https://www.shogi.or.jp/news/2022/04/7_30.html 16 同 飛(82) ( 0:44/00:04:48) *昨日は成功祈願が執り行われたあと、検分というスケジュール。 *本局の駒には大竹竹風作の菱湖書と昇竜書の2組が用意された。菱湖書が使用されることに決まり、局後に記念として「見届け人」の方に贈られる。 *盤は神田明神が所蔵のものが使われる。 *【成功祈願】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-ccc8.html *【検分】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-42ac.html *【関係者食事会】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-1373.html 17 3七桂(29) ( 1:01/00:05:30) *「江戸総鎮守 神田明神」では、前期の開幕局も行われた。前期は豊島将之叡王に藤井聡太王位・棋聖が挑むシリーズで、第1局は先手の藤井が角換わりで制した。前期の第1局の立会人も今期と同じく島九段が務めた。 *【第6期叡王戦 五番勝負 第1局】 *http://live.shogi.or.jp/eiou/kifu/6/eiou202107250101.html 18 3六飛(86) ( 0:25/00:05:13) *開始から10分の局面。△3六飛と歩得したのが出口の趣向。▲3七桂までの局面は公式戦で29局あったが、対して△7四歩や△8二飛、△5二玉などが指されていた。 *いきなり出口の研究手が繰りだした格好で、藤井は下を向き、読みを入れている。ここは対応に時間を使いそうだ。歩得されたまま、局面が落ちついては、先手として面白くない。 *【挑戦者の研究か】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-e086.html 19 7六歩(77) (23:27/00:28:57) *23分27秒の考慮で、▲7六歩と突く。「△同飛には▲2四歩と▲8二歩を絡めて攻めるのだと思います。△7六同飛と取られると、先手は2歩損ですから。トップグループでは課題の局面なんでしょうね」と島九段は話す。 20 同 飛(36) ( 2:56/00:08:09) *△7六同飛を見た島九段は、「出口さんはキップのいい将棋ですからね」。△7六同飛に藤井は羽織を脱いだ。先手の手段として、▲2四歩△同歩の突き捨てを入れ、▲8二歩と打つのではないかと見られている。 21 8二歩打 (18:36/00:47:33) *2筋の突き捨てを入れず、▲8二歩だった。単刀直入に桂を取りにいく。後手は端に桂を逃げる△9三桂が自然だ。 *午前のおやつは藤井が「春摘み苺のドルチェ」と「アイスコーヒー」、出口が「ミルキー缶(ショートケーキ100周年デザイン」と「赤葡萄ジュース」。おやつは対局者の控室に運ばれた。 *【午前のおやつ】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-02c9.html * 22 9三桂(81) (11:41/00:19:50) *△9三桂までの消費時間は、▲藤井47分、△出口19分。 *狙われる桂を跳ねる対応だった。 *対局開始に立ち会った日本将棋連盟会長の佐藤康光九段は、継ぎ盤の前に座り、△9三桂に▲8一歩成△同銀▲2四歩△同歩▲9五歩を並べている。 23 8一歩成(82) (19:26/01:06:59) *20分ほどの考慮で、▲8一歩成。△同銀と取らせることで、後手陣を乱す。 24 同 銀(72) ( 0:17/00:20:07) *対局場の「江戸総鎮守 神田明神」は東京都千代田区外神田二丁目に鎮座。ご本殿には三柱の神々、「だいこく様」「えびす様」「まさかど様」が祀られている。「だいこく様」は縁結びの神様。「えびす様」は商売繁昌の神様。「まさかど様」は除災厄除の神様。 *慶長5年(1600年)、天下分け目の関ヶ原の戦いの際には、徳川家康公が合戦に臨む、戦勝のご祈祷を行なった。9月15日、神田祭の日に見事に勝利し天下統一を果たされました。これ以降、徳川将軍家より縁起のよい祭礼として、年中行事とし、執り行うよう命じた。 25 2四歩(25) ( 0:05/01:07:04) *歩切れの先手は2筋の歩を手持ちにするべく動く。 26 同 歩(23) ( 0:14/00:20:21) *【新人王を争った両者】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-8a42.html 27 同 飛(28) ( 0:08/01:07:12) *日本将棋連盟ホームページには、今期の叡王戦五番勝負の展望記事が掲載されている。 *【若者同士の爽やかな戦い、第7期叡王戦五番勝負展望】 *https://www.shogi.or.jp/column/2022/04/7eiou_outlook.html 28 7二銀(81) ( 0:10/00:20:31) *成り捨てで乱された陣形を整える。持ち歩の数は先手が1枚なのに対して、後手は5枚。 *先手は▲2五飛と引く手、▲9五歩と端を攻める手、いきなり▲4五桂と跳ねる手などが考えられる。いずれにしても3歩損の先手は動かないと苦しくなる。 29 7七桂(89) (20:29/01:27:41) *島九段は「ここで時間を使うことだけはわかります」と話す。▲7七桂はちょっと読みにくい手のようだ。継ぎ盤が動き△4二銀と△8六飛が並び、いずれも▲6五桂と跳ねる手が調べられている。先手は左右の桂で後手陣に襲い掛かろうと狙っている。 *※局後の感想※ *▲7七桂で▲9五歩△同歩▲7七桂が検討された。9筋の突き捨てを入れると、逆襲される可能性があり、善悪は難しそうだ。 30 2三歩打 (13:18/00:33:49) *11時1分の着手。△2三歩までの消費時間は、▲藤井1時間27分、△出口33分。 *△2三歩に対して、▲8四飛と回って△8三歩と打たせて▲9四飛と歩を取るか。それとも単に▲9四飛か。 31 8四飛(24) (16:47/01:44:28) *8筋に途中下車。▲8二飛成が狙い。 32 8三歩打 ( 0:28/00:34:17) *【神田明神】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-3a5e.html 33 9四飛(84) ( 0:20/01:44:48) *9筋の歩を取って、2歩損に回復。 34 4二銀(31) ( 1:37/00:35:54) *△4二銀で中央を厚くしておく。先手の桂2枚が、いつ跳ねてきてもおかしくない。 *先手は▲2四歩△同歩▲同飛と、飛車を2筋に戻しておくのだろうか。 *※局後の感想※ *△4二銀に▲6五桂△6四歩▲同飛△8五桂▲6一飛成△同銀▲8七金の順は、先手が指しにくかったようだ。 35 2四歩打 (15:10/01:59:58) *11時36分の着手。 *「▲2四歩で▲6五桂と跳ねるのは、△7五飛で対応がわかりませんでした。藤井さんが悩まされていて、出口さんは午前中は快調に進めていますね。後手番で堂々たるものだと思います」と島九段。▲2四歩まで、藤井は持ち時間の半分(2時間)ほど使っている。対する出口の消費時間は35分。 *11時51分、信玄袋を手に藤井が席を立つ。53分、出口が腕時計を信玄袋に入れ、席を外す。続いて記録係も対局室を出た。少し早いが昼食休憩に入れた。12時までの時間は、手番の出口の消費時間に加算される。 *▲2四歩に出口が23分ほど使って、12時になり昼食休憩に入った。消費時間は▲藤井1時間59分、△出口59分。対局は13時に再開される。 *昼食の注文は、藤井が「海鮮丼」、出口が「うなぎ丼」。食事には「神田明神ラベル 神社声援(ジンジャーエール)」がついている。 *13時、対局が再開される。出口は記録係から棋譜を受け取り、目を通している。再開時には席に戻っていた藤井だが、出口が長考すると見たのか、再び席を外した。出口の考慮は昼食休憩を挟み、1時間を超えた。後手陣は三段目に歩が並び、圧迫されている感じを受けているのだろうか。 *出口の長考中、控室に勝又清和七段が訪れて、関係者にあいさつをしている。 *【昼食休憩】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-bc24-1.html *【対局再開】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-2985-1.html 36 同 歩(23) (65:32/01:41:26) *13時41分、ついに出口の手が動いた。約1時間5分の考慮で、△2四同歩と歩を取った。△1三角▲2三歩成△同金と比較した時間だったのだろうか。 *△2四同歩には、▲同飛△2三歩▲2五飛の進行だろう。 *時刻は14時を回った。現地大盤解説会が始まった。 *△2四同歩に藤井の手が50分ほど止まっている。2筋を取らせて、何を指そうとしているのだろうか。 *14時36分頃、島九段が現地からABEMAに出演している。 *【大盤解説会始まる】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-a6a0.html 37 6五桂(77) (58:42/02:58:40) *14時40分の着手。▲6五桂までの消費時間は、▲藤井2時間58分、△出口1時間41分。 *▲6五桂は59分ほどの考慮。長考して左の桂を跳ねる強硬策。素直に2筋に飛車を戻る展開ではなかった。 *▲6五桂を見た佐藤康九段は「決断の一手です。次は▲4五桂が狙いですが、先手は桂を渡しにくい形なので、リスクがある手です。△2四同歩と取らせたのは、何かのときに△1三角と使われるのを気にしたのでしょう」と話す。 *出口の考慮中に15時を回った。午後のおやつは藤井が「生ミルキー(プレーン)」、出口が「春摘み苺のドルチェ」。飲み物は両者「白葡萄ジュース」だった。 *15時20分、控室に青野照市九段が訪れた。 *まもなく15時30分になろうとしている。13時の対局再開から△2四同歩と▲6五桂、2手しか進んでいない。中盤の勝負どころだ。後手は何を指すか悩ましく、先手は次に▲4五桂から中央の集中砲火。形勢はともかくとして、方針は先手の方がわかりやすい。 *△2四同歩が1時間5分の長考。ここでも1時間10分を超える長考になっている。 *【午後のおやつ】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-ecc5.html *【長考の応酬】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-0e2f.html 38 7五飛(76) (74:21/02:55:47) *15時55分の着手。△7五飛は1時間14分の考慮。△7五飛まで消費時間は、▲藤井2時間58分、△出口2時間55分。6五桂を取りにいった。消費時間の差は、ほとんどなくなった。 39 6六歩(67) ( 0:46/02:59:26) *ポンと軽い手つきで歩を突いた。桂を支えた。 *【相掛かりの時代】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-4413.html 40 6五飛(75) ( 1:38/02:57:25) *「へ〜」、「ひゃ〜」と、佐藤康九段と勝又七段。桂を食いちぎって▲6五同歩には△7六桂の狙い。出口は強手を繰りだした。連続長考は、この激しい順に踏み込むための時間だった。 *控室の継ぎ盤には、▲6五同歩△7六桂▲5九玉△8八桂成▲同金が並ぶ。最後の▲8八同金で▲8八同銀は△9八歩▲同香△7六角がある。 *控室に西山朋佳白玲・女王が訪れ、継ぎ盤が見える位置に座った。 41 同 歩(66) (11:26/03:10:52) *▲6五同歩と飛車を取って、先手が飛車桂交換で駒得になった。桂を手にした後手は△7六桂に期待だろう。 *16時10分、出口は席を外している。 42 7六桂打 ( 4:16/03:01:41) *6五で食いちぎった桂を放つ。▲5九玉△8八桂成▲同金までは進みそうだ。そこで後手が何を用意しているか。控室の継ぎ盤も▲8八同金の局面で、しばらく止まっている。 *王手角取りが掛かった状態で、藤井の手が10分ほど止まる。▲5九玉と▲6九玉を比較しているのか。 *ABEMAの広瀬八段は▲5九玉△8八桂成▲同金(1)△9八歩▲同香△9七歩▲同香△6七角▲2四飛△8五桂▲6四歩△9七桂成▲同金△2三香を解説している。ほかに▲8八同金まで進め(2)△6七角と打つ手も大盤に並べている。 *※局後の感想※ *「あまり幸せになれないかなと思ったのですが」と出口。 43 5九玉(68) (19:45/03:30:37) *約20分考えて、5九に逃げた。 44 8八桂成(76) ( 0:20/03:02:01) *【盛況の解説会】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-4320.html 45 同 金(78) ( 1:49/03:32:26) *形は銀で取る手だが、△9八歩があった。先手は金で応じて、△9八歩は▲同香で、金のヒモがついている。 *ここでABEMAの広瀬八段は△9八歩▲同香△9七歩の連打と△6七角と打つ手を解説していた。どちらかの手段が出るのか。次の指し手が難しいところ。出口は25分ほど考えている。 *※局後の感想※ *▲8八同金に△3四歩▲同飛△2三角(1)▲3二飛成△同角▲3四桂△7四飛▲2二桂成△7九飛成▲6九金△6八銀、後手よし *△2三角に(2)▲2四飛△3六歩▲2五桂で、「何かしらありそうな局面に見えますね」と出口。以下△5五角で「ちょっとこちらも下駄を預ける形になるのですが、あらためて見ると(△3四歩と)突くしかなかったような気がします」と出口。 46 6七角打 (28:08/03:30:09) *28分の考慮。△6七角まで、残り時間は▲藤井28分、△出口30分。 *△6七角で飛車に当てる手段を選んだ。 47 2四飛(94) ( 0:10/03:32:36) *36手目に△2四同歩と取らせておいた歩を回収した。 48 2三歩打 ( 0:03/03:30:12) *飛車を追い払う。先手の飛車は引くしかない。 49 2六飛(24) ( 2:50/03:35:26) 50 3四歩(33) ( 0:05/03:30:17) *46手目△6七角が指されると、両者の指し手がテンポアップ。△3四歩で自陣の角を攻めに使い、8八金を質にした。 51 6四歩(65) ( 0:27/03:35:53) *嫌味を突く。急所で駒をぶつける。 52 同 歩(63) ( 1:45/03:32:02) *△6四同歩に▲7四歩が継続手。△同歩は▲7三歩の追撃がうるさい。歩で後手陣を乱すことができるので、先手がリードを奪ったと見てよさそうだ。 53 7四歩打 ( 3:36/03:39:29) *歩を使った攻めで、振りほどきにくい。 54 8五角成(67) ( 1:21/03:33:23) *馬を作って粘りにいった。しかし▲7三歩成△同銀と後手のカナ駒の連係を崩し、▲8一飛がある。 55 7三歩成(74) ( 5:11/03:44:40) *7四歩を取られてはいけない。▲7三歩成で崩しにいく。 56 同 銀(72) ( 0:13/03:33:36) 57 8一飛打 ( 0:51/03:45:31) *飛車は敵陣へ。ただし後手の馬が自陣に利いているので、寄せるまでは大変そうだ。 *※局後の感想※ *▲8一飛に△8八角成▲同銀△7一金打▲9一飛成△8二銀▲7一竜△同銀で、「これはちょっとわからないです」と藤井。「これで頑張るしかなかったですか。自信はないですが。粘りを欠きましたね」と出口。 58 7八歩打 ( 0:27/03:34:03) *今度は後手が歩で、先手の金銀を崩しにいく。▲7八同金に△9九角成と香を補充してどうか。 59 同 金(88) ( 1:19/03:46:50) 60 9九角成(22) ( 0:26/03:34:29) 61 9一飛成(81) ( 0:36/03:47:26) *△9九角成に▲9一飛成と香を取り合う。 *「▲9一飛成に△7一歩は手堅いですが、▲7七歩と馬を封鎖されて、後手が困りそうです(攻めに7筋に歩が立たなくなる)」とABEMAの広瀬八段。 *手番の出口は、席を立ち、少し急ぎ足で部屋を出る。 *※局後の感想※ *▲9一飛成に△4四馬は▲4六飛△5四馬▲7四歩△6二銀▲8九香で先手指せる。 62 6二銀(73) (15:36/03:50:05) *△6二銀まで、残り時間は▲藤井13分、△出口10分。 *銀を引き防戦。控室の勝又七段は「粘り強い手ですね」と話す。先手は手堅くいくなら▲7七歩だが、藤井は別の手を選ぶのではないかといわれている。 63 7三歩打 ( 6:33/03:53:59) *やはり受けだけの▲7七歩は選ばなかった。藤井は▲7三歩の垂らしで切り崩しにいった。 64 6三馬(85) ( 0:44/03:50:49) *馬を引き、▲7二歩成に△同馬を用意。しかし△6三馬には▲7四桂のパンチがきつそうだ。 65 7七香打 ( 2:42/03:56:41) *7筋に戦力を足す。また9九馬の利きを封鎖している。 *※局後の感想※ *「ここからは勝ち味がない将棋になってしまいました」と出口。 *感想戦は19時9分に終了した。 66 7四歩打 ( 1:36/03:52:25) *△7四歩に、継ぎ盤には▲9三竜が示される。 67 9三竜(91) ( 0:47/03:57:28) *着手されると「ゆっくり勝とうということですか」と勝又七段。 68 7三馬(63) ( 0:11/03:52:36) 69 8六飛(26) ( 0:31/03:57:59) *▲9三竜で桂を補充し、▲8六飛と回る。後手は9九馬が働いておらず、はっきり苦しい。 *先手は次に▲6三歩△同銀▲8四歩が厳しい。 70 4一玉(51) ( 4:45/03:57:21) *バシッと駒を立てて早逃げ。 71 2二歩打 ( 0:16/03:58:15) *小技。△2二同金なら壁だ。 72 同 金(32) ( 0:12/03:57:33) *形は悪くなるが我慢した。▲4六桂がぴったりの一着になりそうだ。 73 4六桂打 ( 1:45/04:00:00) *この手で持ち時間を使いきった。藤井はここから1手60秒未満での着手になった。出口の残りは3分。▲4六桂で左右挟撃の攻め。確実に網を絞る寄せ。 *出口も持ち時間を使いきり、1手60秒未満での着手になった。 74 3一香打 ( 2:27/04:00:00) *自陣香で3四の地点を受ける。 75 8三飛成(86) ( 0:00/04:00:00) *57秒まで読まれて、ズドンと踏み込んだ。 76 同 馬(73) ( 0:00/04:00:00) 77 同 竜(93) ( 0:00/04:00:00) *先手は▲7三歩と垂らす確実な攻めがある。後手に駒を使わせたので、飛車1本しかない。 78 8八歩打 ( 0:00/04:00:00) *△8八歩で横から切り崩しにいったが……。 79 8一竜(83) ( 0:00/04:00:00) 80 7一金(61) ( 0:00/04:00:00) *△7一金には▲6三歩と迫る手がある。 81 6三歩打 ( 0:00/04:00:00) *▲6三歩と打った。控室は終局近しの雰囲気。 82 8一金(71) ( 0:00/04:00:00) 83 6二歩成(63) ( 0:00/04:00:00) *▲6二歩成に△8九歩成▲4四桂が継ぎ盤に並ぶ。この順は後手玉は受けなしだ。 84 3三金(22) ( 0:00/04:00:00) *初タイトル戦の開幕局、粘る。 85 6三角打 ( 0:00/04:00:00) 86 3二玉(41) ( 0:00/04:00:00) *△3二玉に▲5二とがシンプルだが痛い。 87 5二と(62) ( 0:00/04:00:00) *音もなくにじり寄った。▲4二と△同玉▲4一銀の寄せを狙った手。 88 7一金(81) ( 0:00/04:00:00) 89 4二と(52) ( 0:00/04:00:00) *▲4二とに△2二玉は▲4一角成がある。 90 同 玉(32) ( 0:00/04:00:00) 91 4五桂(37) ( 0:00/04:00:00) *3三金を狙って桂を跳ねる。先手玉は安全で、確実に寄せにいく。 92 6二金(71) ( 0:00/04:00:00) *「ふぅ」とため息のあとに△6二金。 93 3三桂成(45) ( 0:00/04:00:00) *角を逃げずに寄せに向かう。 *50秒まで読まれ、出口が投了。五番勝負は藤井が先勝。終局時刻は18時20分。消費時間は、両者4時間。第2局は5月15日(日)愛知県名古屋市「名古屋東急ホテル」で行われる。 *投了以下、△3三同玉は▲4一角成、△3三同香は▲5四桂打△同歩▲同桂の寄せが厳しい。 *【終局直後】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-bb10.html *【大盤解説会で振り返る】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-3a68.html *【感想戦】 *https://kifulog.shogi.or.jp/eiou/2022/04/post-10da-1.html 94 投了 ( 0:00/04:00:00) まで93手で先手の勝ち