# --- Kifu for Windows (HTTP) V6.53.2 棋譜ファイル --- 対局ID:1747 開始日時:2013/01/18 14:00 終了日時:2013/01/18 15:32 表題:朝日杯将棋オープン戦 棋戦:第6回朝日杯将棋オープン戦本戦 持ち時間:各40分 消費時間:107▲40△40 場所:東京・将棋会館 手合割:平手   先手:渡辺 明 後手:郷田真隆 先手省略名:渡辺明 手数----指手---------消費時間-- *第6回朝日杯将棋オープン戦は本戦が進行中。1月18日(金)は前日に続き、午前4局、午後2局のベスト4を決める戦いが行われる。本局は午前の対局を勝ち抜いた渡辺明竜王と郷田真隆棋王による一戦。この対局に勝てば有楽町での公開対局が待っている。対局開始は14時。 *本局の記録係は杉本和陽三段(21歳、米長邦雄永世棋聖門下)。13時41分、郷田入室。13時44分、渡辺入室。一礼ののち、渡辺が駒を取り出し対局の準備が始まった。13時48分、振り駒。歩が3枚出て、渡辺の先手に決まった。 * *(棋譜・コメント入力=文) *[棋譜表示の*はコメント付きの指し手。#は局後の感想が追記された指し手] 1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00) *◆渡辺 明(わたなべ あきら)竜王◆ *1984年4月23日生まれ、東京都葛飾区出身。所司和晴七段門下。2000年、四段。2005年、九段。棋士番号は235。 *タイトル戦登場は14回。獲得は竜王9期(永世竜王)、王座1期の計10期。棋戦優勝は5回。 2 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00) *◆郷田 真隆(ごうだ まさたか)棋王◆ *1971年3月17日生まれ、東京都出身。(故)大友昇九段門下。1990年、四段。2001年、九段。棋士番号は195。 *タイトル戦登場は14回。獲得は王位1期、棋王1期、棋聖2期の計4期。棋戦優勝は6回。 3 7八金(69) ( 0:00/00:00:00) *変化球の金上がり。この手を見て郷田が手を止める。昨年12月の順位戦A級▲渡辺明竜王−△三浦弘行八段戦でも、渡辺はこのオープニングを用いている。 4 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00) *飛車先を伸ばす。前述の渡辺と三浦八段との戦いは矢倉に進んだが、今回は違う戦型になるだろう。 5 7七角(88) ( 0:00/00:00:00) *角換わりに進みそうだ。 6 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00) 7 8八銀(79) ( 0:00/00:00:00) *渡辺は午前の対局で村山慈明六段と対局。角換わり腰掛け銀の戦いは村山六段が工夫した攻めでリードする。しかし終盤で失着が出ると、渡辺がそれをきっちりとがめて逆転。すばやい寄せで村山玉を仕留めた。 * *【▲村山慈明六段−△渡辺明竜王戦】 *http://live.shogi.or.jp/asahi/kifu/6/asahi201301180301.html 8 3二金(41) ( 0:00/00:00:00) *郷田は午前の対局で久保利明九段と対戦。序盤は苦しかったが、じわじわとと金を活用したのが好手順。久保のさばきを受け止め、物量で美濃囲いを攻略した。 * *【▲久保利明九段−△郷田真隆棋王戦】 *http://live.shogi.or.jp/asahi/kifu/6/asahi201301180401.html 9 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00) 10 7七角成(22) ( 0:00/00:00:00) 11 同 銀(88) ( 0:00/00:00:00) 12 4二銀(31) ( 0:00/00:00:00) 13 3八銀(39) ( 0:00/00:00:00) 14 7二銀(71) ( 0:00/00:00:00) 15 9六歩(97) ( 0:00/00:00:00) *本局は特別対局室で行われている。隣では同じく朝日杯の森内俊之名人−菅井竜也五段戦が対局中。2局分の駒音がにぎやかだ。 16 9四歩(93) ( 0:00/00:00:00) 17 4六歩(47) ( 0:00/00:00:00) 18 6四歩(63) ( 0:00/00:00:00) 19 4七銀(38) ( 0:00/00:00:00) *渡辺の今年度成績は31勝11敗(0.738)。 *通算成績は433勝198敗(0.686)。 20 6三銀(72) ( 0:00/00:00:00) *郷田の今年度成績は19勝13敗(0.594)。 *通算成績は731勝412敗(0.640)。 21 6八玉(59) ( 0:00/00:00:00) 22 1四歩(13) ( 0:00/00:00:00) 23 1六歩(17) ( 0:00/00:00:00) *渡辺が湯のみの位置をそっと動かす。 24 4一玉(51) ( 0:00/00:00:00) 25 7九玉(68) ( 0:00/00:00:00) 26 3一玉(41) ( 0:00/00:00:00) *時刻は14時5分。 27 5六銀(47) ( 0:00/00:00:00) 28 5四銀(63) ( 0:00/00:00:00) *腰掛け銀に。玉が4一にいると、▲4五銀△同銀▲6三角という筋がある。序盤の注意点だ。 29 5八金(49) ( 0:00/00:00:00) *二人とも腕組みで盤面を見下ろしている。 30 4四歩(43) ( 0:00/00:00:00) *現局面までの消費時間は▲渡辺2分、△郷田4分。 31 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00) 32 5二金(61) ( 0:00/00:00:00) 33 6六歩(67) ( 0:00/00:00:00) *郷田、お茶を一口。 34 3三銀(42) ( 0:00/00:00:00) *角換わり腰掛け銀における後手の作戦は大きく3つ。同型、△7三桂保留、6筋位取りだ。今回は△7三桂保留の形。 35 3七桂(29) ( 0:00/00:00:00) *渡辺がテンポよく指し進めるのに対し、郷田はぽつりぽつりと休符を置きながら進めている。14時11分、ここでも郷田が手を止めている。目をつむり、何かを思い出すような表情。渡辺は腕を組んで首を小さく傾げている。14時12分、渡辺がすっくと立ち上がり部屋を出た。 36 7四歩(73) ( 0:00/00:00:00) *14時13分、郷田が着手。渡辺はいない。 37 4八飛(28) ( 0:00/00:00:00) *定跡の飛車回り。▲2五歩と突かないのは桂を跳ねる余地を残してのこと。後手が桂を跳ねていないので7筋の桂頭を攻める手がなく、その分攻めのハードルが上がる。先手は手広く構える必要があるのだ。 38 4二金(52) ( 0:00/00:00:00) 39 8八玉(79) ( 0:00/00:00:00) 40 2二玉(31) ( 0:00/00:00:00) *現局面までの消費時間は▲渡辺4分、△郷田11分。 41 1八香(19) ( 0:00/00:00:00) 42 4三金(42) ( 0:00/00:00:00) 43 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00) *午前の▲村山慈明六段−△渡辺明竜王戦と同じ進行。有力と言われた村山の攻めを、今度は渡辺が使うのだろうか。郷田が大きく息を吐く。郷田は午前の将棋を知っているのか? まるで、結末を知っている推理小説を読んでいるような気分になる。 *14時22分、郷田の考慮時間が5分を超えた。目を細め、盤面を見る。眼光が鋭い。 44 4二金(43) ( 0:00/00:00:00) *14時23分の着手。 45 4五歩(46) ( 0:00/00:00:00) *渡辺、すぐに仕掛ける。 46 同 歩(44) ( 0:00/00:00:00) 47 同 桂(37) ( 0:00/00:00:00) 48 4四銀(33) ( 0:00/00:00:00) 49 3七角打 ( 0:00/00:00:00) *徐々に問題の局面に近づいていく。 50 9二飛(82) ( 0:00/00:00:00) *端へ。これを見て渡辺が口をへの字に曲げた。村山戦では後手の渡辺は△6二飛と逃げた。つまり、これで違う進行になったわけだ。 *現局面までの消費時間は▲渡辺6分、△郷田18分。 51 6四角(37) ( 0:00/00:00:00) *前例は1局。▲佐藤康光九段−△三浦弘行八段戦(2011年5月、王位リーグ)がそれで、△7五歩▲同歩△8六歩▲同歩△9五歩と後手が攻めている。 52 6三角打 ( 0:00/00:00:00) *自陣角。この手を見て渡辺が動きを止めた。4筋に数を足して桂を取りにいく手を見せている。データベースで調べると先手の香が1九にいる形では実戦例が見つかった。 *14時29分、他棋戦対局中の先崎学八段が対局室へ。 * *※局後の感想※ *「1九香なら前例があったと思うんですけど。1八香だと角で取れるのでさらに有力ということですね」(渡辺) 53 6七金(58) ( 0:00/00:00:00) 54 4五銀(54) ( 0:00/00:00:00) *これで後手桂得。ただし▲4五同銀に△同銀は▲5五角△4四歩▲8三銀、△同角は▲5六銀がある。 55 同 銀(56) ( 0:00/00:00:00) 56 同 角(63) ( 0:00/00:00:00) 57 5六金(67) ( 0:00/00:00:00) *角にアタックをかけていく。前述の類型では▲5六銀と打つ手が指されていた。この手が渡辺の工夫のようだ。後手は角を逃げると銀が取られてしまうが、先手も守りの金を攻めに使っているので薄くなっている。ただし銀は温存できている。損得勘定は難しい。 * *※局後の感想※ *「前例は▲5六銀と打っていたと思うんですけど、本譜でそれだと駒不足になってしまうので。節約しました」(渡辺) 58 3六角(45) ( 0:00/00:00:00) *14時35分の着手。あっさり銀を取らせる手を選んだ。もともと桂得しているので、銀を取られても丸損というわけではない。わけではないが、目を丸くせずにはいられない。 59 4四飛(48) ( 0:00/00:00:00) *銀を取って駒損回復。銀桂交換の駒得になった。飛角両取りでおいしそうな△5二桂が見えているが、▲3四飛の切り返しも見える。ほかに△1八角成と香を取る手もある。後手は手が広い。 * *※局後の感想※ *ここで△1八角成が有力とされ、以下▲8三銀△9三飛に、(A)▲8四銀と(B)▲8二角成の2つが検討された。 *(A)▲8四銀は△4三歩▲4八飛△5四馬▲8二角成△7五歩▲6五金△3六馬▲7五金△6九馬▲8一馬△8六桂▲同歩△6七銀で、「絡まれてますか」と渡辺。これは先手も危険なようだ。 *そこで(B)▲8二角成と成っておく。以下△7五歩が一例だが、「自信ないですね」と郷田。渡辺は「形勢判断が難しいですね」と話した。本譜よりもまさることは確かで、後手はこの変化を選ぶべきだった。 60 4三歩打 ( 0:00/00:00:00) *じっと歩で受ける。渡辺がふっと天井を見上げた。▲4八飛と香を守るなら、△4七銀と打ってどうか。 *現局面までの消費時間は▲渡辺11分、△郷田27分。 61 3四飛(44) ( 0:00/00:00:00) *14時43分、渡辺の飛車は横へ。 * *※局後の感想※ *ここに飛車を寄らせたのが△4三歩の罪。歩を取られて後手陣が弱体化してしまった。「取られたのが地味に痛かったです」(郷田) 62 1八角成(36) ( 0:00/00:00:00) *6三に据えた角がぱくぱく駒を取っていく。再び後手が駒得に。 63 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00) *得た手番を使って後手玉に迫る。△3三香で飛車が詰むが大丈夫だろうか。飛車を助けるなら、以下▲9一角成△同飛▲7四飛とさばく筋はある。 *渡辺は湯のみを手に立ち上がり、すたすたと部屋の外へ。郷田は「そっか」とぽそり。へええ、と深いため息。14時46分、渡辺が湯のみにほうじ茶を満たして戻ってきた。 64 3三歩打 ( 0:00/00:00:00) *14時47分の着手。香ではなく歩。渡辺がうんうんとうなずく。今度は郷田が立ち上がって外へ。 65 2三歩成(24) ( 0:00/00:00:00) *14時49分、郷田が早歩きで戻ってくる。「指されました」と記録係の声。 66 同 金(32) ( 0:00/00:00:00) *座ってすぐに着手。「そっか」とつぶやき、藍色のハンカチで口元を押さえた。 67 3九飛(34) ( 0:00/00:00:00) *深くまで。ここなら角の利きがあり、馬の脅威から逃れている。 68 7五歩(74) ( 0:00/00:00:00) 69 3五銀打 ( 0:00/00:00:00) *ゴンと後手玉上部に押さえの駒。「ふいー」と郷田が息を吐く。 70 7六歩(75) ( 0:00/00:00:00) *取り込みで先手陣を乱す。後手は攻めの拠点が遠い。ここからどう反撃の態勢を作っていくかが重要だ。攻め合いが無理なら上部開拓の方針もある。 *現局面までの消費時間は▲渡辺16分、△郷田33分。 71 同 銀(77) ( 0:00/00:00:00) 72 3四香打 ( 0:00/00:00:00) *14時54分の着手。攻め駒を責める受け。▲2四歩には△同金のつもりだろうか。以下▲同銀△3九香成▲2三歩……。怖い形だが、先手も攻めが切れたりスピードで負けたらまずいことになる。お互いに怖い。だが、こういったギリギリの攻防はいかにもプロらしい。 *14時59分、渡辺が手を止めている。脇息に左ひじを置き盤面に視線を走らせる。郷田は首をかしげたり、ふっふと息をついたり。どこかそわそわしている。渡辺、閉じた扇子の先を額に当ててうつむく。すうっと息を吐く。「はっ」と郷田も息を吐く。そしてんん、とうなってからぺちんぺちんと右の頬をたたいた。 73 4六角(64) ( 0:00/00:00:00) *15時2分、ふわりと角を引く。そして首をかしげた。「いやー……」と郷田の声。先手は銀を取れと言っている。△3五香には▲同飛で、飛車を横に使う構想だろう。 * *※局後の感想※ *「何かやっていけないとおかしいですよね」「寄せる自信なくなっちゃって」「反省しているようでは」と渡辺は言う。郷田が「今日はここだけですね、チャンスは」と言って、二人は口頭で検討を始めた。しばらくすると「悪いですね」と郷田。詳細は読み取れなかったが、「ちょっとリードがありましたか」という渡辺の言葉から、ここでは先手が優位にあったようだ。 74 7五歩打 ( 0:00/00:00:00) *銀を取る含みは残し、たたきを一本。 75 6七銀(76) ( 0:00/00:00:00) *「うーん、そっかー」と郷田がぼやく。 76 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00) 77 同 歩(87) ( 0:00/00:00:00) 78 4五銀打 ( 0:00/00:00:00) *先手の攻め駒を責めてプレッシャーを与えていく。盤面全体で戦いが起こっている。先手はどう後手陣に手をつけていくか。この銀も質駒に計算して攻めたいところだ。 79 2四歩打 ( 0:00/00:00:00) *切り札をここで。さあ、後手の対応は。 80 8七歩打 ( 0:00/00:00:00) *15時8分の着手。駒音高く歩をたたきつけた。渡辺は湯のみのお茶を一口。両手で口を覆い、ほうと息を吐きかける。「そうか」とつぶやいて頭に手をやる。 *現局面までの消費時間は▲渡辺30分、△郷田37分。 81 同 金(78) ( 0:00/00:00:00) 82 2四金(23) ( 0:00/00:00:00) *香と連係してぐいっと前へ。着手後、郷田は「ん?」と盤面に顔を近づけた。 83 同 銀(35) ( 0:00/00:00:00) *飛車は見切って後手玉に迫る。攻め駒は駒台の金銀歩、盤上には4五に銀、9一に香がある。材料は十分。 84 3九香成(34) ( 0:00/00:00:00) 85 2三歩打 ( 0:00/00:00:00) *後手は中央へ逃げていくだろう。先手はどう挟撃形を築くかがポイントになる。 86 3二玉(22) ( 0:00/00:00:00) 87 8三銀打 ( 0:00/00:00:00) *飛車を目標にしつつじわりと包囲網を築く。自玉はしばらく安泰。攻めが続けばいい。15時15分、郷田が持ち時間を使い切り1分将棋に入った。渡辺は湯のみを持って部屋の外へ。 88 4六銀(45) ( 0:00/00:00:00) *56秒まで読まれ角を取った。飛車を取らせる驚きの決断。15時17分、渡辺が対局室に戻ってくる。「指されました」と記録係。 89 9二銀(83) ( 0:00/00:00:00) *現局面までの消費時間は▲渡辺35分、△郷田40分。 90 4四歩(43) ( 0:00/00:00:00) *上部への脱出口を開く。攻め合いにいけないのでは後手苦しいか。渡辺は眉をつり上げ、口をすぼめて盤面を見る。 91 4五歩打 ( 0:00/00:00:00) *馬の利きを消しつつ上部に圧力。「うーん」「んー」と郷田の声。 * *※局後の感想※ *後手玉の上部脱出を阻止する好手。後手は△2八飛で銀が抜けるが、その分▲7八歩で先手が安全になってしまう。▲2二飛を決めてから▲4六金と銀を取っておけば、先手の勝ち筋だ。 92 7六桂打 ( 0:00/00:00:00) 93 同 銀(67) ( 0:00/00:00:00) 94 同 歩(75) ( 0:00/00:00:00) 95 4六金(56) ( 0:00/00:00:00) *「はあー」と郷田が大きく息を吐いた。 96 4八飛打 ( 0:00/00:00:00) 97 7八歩打 ( 0:00/00:00:00) 98 4六飛成(48) ( 0:00/00:00:00) 99 3五桂打 ( 0:00/00:00:00) *退路を封じる。▲2二飛からの詰めろ。 100 同 龍(46) ( 0:00/00:00:00) 101 同 銀(24) ( 0:00/00:00:00) 102 4五馬(18) ( 0:00/00:00:00) *攻防の急所に馬を引く。ただ先手の持ち駒も多い。15時28分、チェスクロックを見た渡辺が「切れたよ」と小さな声で告げる。ここから1分将棋。 103 2二飛打 ( 0:00/00:00:00) 104 4三玉(32) ( 0:00/00:00:00) *後手玉は上部へ抜けるルートがなく、思いのほか狭い。 105 4二飛成(22) ( 0:00/00:00:00) 106 同 玉(43) ( 0:00/00:00:00) *郷田の手つきは落ち着いている。 107 6二飛打 ( 0:00/00:00:00) *この手を見て「負けました」と郷田が投了を告げた。郷田が合図すると渡辺がうなずき、二人は部屋を出ていく。隣で続いている森内名人−菅井五段戦に配慮して場所を移したようだ。終局時刻は15時32分。消費時間は両者40分。勝った渡辺はベスト4進出を決めた。 * *※局後の感想※ *後手は△4三歩(60手目)と打たず単に△1八角成と香を取るほうがまさり、この変化は形勢不明とされた。本譜は「▲3四飛(61手目)と取られて地味に痛かった」と郷田。その後も先手ペースで進み、「今日はここだけでしたね、チャンスは」と郷田が言ったのが▲4六角(73手目)の局面。渡辺も「反省した変な手なんですけど」と苦笑する。しかし検討の結果後手に思わしい変化は見つからず、そこでは先手がリードを残していたようだ。感想戦は15時55分頃に終了した。 108 投了 ( 0:00/00:00:00) まで107手で先手の勝ち