# --- Kifu for Windows (Pro) V6.65.55 棋譜ファイル --- 対局ID:11449 記録ID:5fc4aa0e30945300045405f0 開始日時:2020/12/07 14:00 終了日時:2020/12/07 15:52 表題:朝日杯将棋オープン戦 棋戦:第14回朝日杯将棋オープン戦二次予選 戦型:四間飛車 持ち時間:各40分 消費時間:154▲40△40 場所:関西将棋会館 図:投了 振り駒:3,0,糸 計時方式:チェスクロック 秒読み:60秒 先手消費時間加算:0 後手消費時間加算:0 手合割:平手   先手:糸谷哲郎八段 後手:大石直嗣七段 手数----指手---------消費時間-- *第14回朝日杯将棋オープン戦二次予選決勝より、糸谷哲郎八段と大石直嗣七段の一戦をお送りする。対局は関西将棋会館で、12月7日(月)14時開始。持ち時間は各40分(チェスクロック使用、切れたら1手60秒未満の着手)。振り駒の結果、歩が3枚出て糸谷の先手となった。 *なお勝者は、本戦トーナメントに進出する。 * *本局の感想戦取材はありません。 *https://twitter.com/shogi_mobile/status/1247034286126985218 * *(棋譜・コメント入力=虹) *[棋譜表示の*はコメント付きの指し手] 1 2六歩(27) ( 0:06/00:00:06) *◆糸谷 哲郎(いとだに てつろう)八段◆ *1988年10月5日生まれの32歳。広島県広島市出身。森信雄七段門下。 *1998年、6級で奨励会入会。2006年、四段昇段(プロ入り)。2014年、八段昇段。棋士番号は260。 *タイトル戦登場は3回。獲得は竜王1期。棋戦優勝は1回。 2 3四歩(33) ( 0:07/00:00:07) *◆大石 直嗣(おおいし ただし)七段◆ *1989年9月16日生まれの31歳。大阪府八尾市出身。森信雄七段門下。 *2001年、6級で奨励会入会。2009年、四段昇段(プロ入り)。2017年、七段昇段。棋士番号は275。 3 7六歩(77) ( 0:03/00:00:09) *糸谷の今年度成績は18勝9敗(0.667)。 *通算成績は401勝217敗(0.649)。 4 4四歩(43) ( 0:16/00:00:23) *大石の今年度成績は17勝7敗(0.708)。 *通算成績は255勝175敗(0.593)。 5 4八銀(39) ( 0:09/00:00:18) *糸谷の直近10局の成績は6勝4敗(右が最新:○○○○●○●●●○)。 6 4二銀(31) ( 0:06/00:00:29) *大石の直近10局の成績は6勝4敗(右が最新:●○●●○○○○●○)。 7 5八金(49) ( 0:09/00:00:27) *糸谷の朝日杯成績は29勝13敗。第3・8・9・11〜13回では本戦トーナメントを戦っている。今期は二次予選からの出場。本日10時に服部慎一郎四段戦で勝利を収め、本局に臨む。 8 5四歩(53) ( 0:12/00:00:41) *大石の朝日杯成績は19勝11敗。二次予選は第5・6回にも進出し、今回が3度目となる。一次予選では北浜健介八段、福崎文吾九段、黒田尭之四段から勝利を収めてきた。二次予選は本日10時に稲葉陽八段戦で勝利を収め、本局に臨む。 9 4六歩(47) ( 0:08/00:00:35) *両者の対戦成績は糸谷の2勝0敗。ともに関西所属棋士で世代も近く、勝率も高い。同門とはいえ、各棋戦の上のほうでもっと当たっていてもおかしくはない印象だ。しかし実際は、じつに8年ぶりの顔合わせとなる。 10 5三銀(42) ( 0:14/00:00:55) *直前までは矢倉や雁木など、相居飛車になる可能性もあっただろう。しかしこの銀上がりは振り飛車志向の一着。戦型は対抗形が予想される。 11 2五歩(26) ( 0:08/00:00:43) 12 3三角(22) ( 0:04/00:00:59) 13 4七銀(48) ( 0:07/00:00:50) 14 4二飛(82) ( 0:09/00:01:08) *戦型は後手四間飛車に決まった。角筋を閉ざすタイプは5三銀型よりも4三銀型のほうが主流だが、大石はやや力戦調の変化を選んでいる。 15 6八玉(59) ( 0:08/00:00:58) 16 6二玉(51) ( 0:06/00:01:14) 17 7八玉(68) ( 0:07/00:01:05) 18 7二玉(62) ( 0:06/00:01:20) *両者とも着々と玉を囲う。早い仕掛けはないと見越しての進行だろう。例えばここで先手が▲4五歩と仕掛けたとしても、(1)△4五同歩▲3三角成△同桂▲2四歩△同歩▲同飛に△4六歩と味よく伸ばされてしまう。また(2)△3二金▲4四歩△同銀と備えられても攻めを通すのは簡単ではないだろう。 19 5六銀(47) ( 0:07/00:01:12) *後手の4筋の歩が伸びてきたとき、銀を4七地点に置いたままだと当てられてしまう。腰掛け銀にして攻防をにらむ。 20 8二玉(72) ( 0:08/00:01:28) 21 3六歩(37) ( 0:06/00:01:18) 22 7二銀(71) ( 0:42/00:02:10) *片美濃囲いに組んで、先手が動いてきてもひとまず強く応じられるようになった。左金をどう使うかでこの先の大石の方針が決まる。 23 4八飛(28) ( 0:17/00:01:35) *攻め形を右四間飛車に組み替えた。▲3七桂〜▲4五歩と仕掛けるのが狙い筋だ。 24 5二金(41) ( 0:31/00:02:41) *代えて△3二金であれば左辺を強化しつつ打ち込みの隙にも強くなるが、それは右四間飛車にしてきた先手の動きに対応できないと判断したか。美濃囲いを完成して堅さ重視で戦う。 25 7七角(88) ( 0:20/00:01:55) *ここまでは攻め形の構築を急いでいた糸谷だが、この角上がりはやや守りに手を戻した印象。後手がすでに堅陣になっているため、こちらも負けてはいられない。 26 9四歩(93) ( 0:11/00:02:52) 27 9六歩(97) ( 0:12/00:02:07) 28 6四銀(53) ( 1:18/00:04:10) 29 6六歩(67) ( 0:05/00:02:12) *(1)▲6五歩で銀を追い返す、または(2)▲6七銀で堅陣に組む、といった選択肢ができた。 30 5五歩(54) ( 0:26/00:04:36) *銀を追われる前に、大石のほうから銀を追った。 31 6七銀(56) ( 0:07/00:02:19) 32 5三銀(64) ( 1:18/00:05:54) 33 5六歩(57) ( 0:40/00:02:59) *できたばかりの争点を突っ掛けた。以下△5六同歩▲同銀となれば歩切れを解消でき、▲3五歩△同歩▲3四歩といった筋も生じる。 34 同 歩(55) ( 0:09/00:06:03) 35 同 銀(67) ( 0:04/00:03:03) *対局開始からまだ10分。両者ともノータイムに近い素早さでここまで進めている。 36 2四歩(23) ( 1:26/00:07:29) *積極策。進行の一例は▲2四同歩△2二飛▲2八飛に△2四飛で、以下(1)▲2四同飛△同角の飛車交換になれば堅陣の後手がペースを握り、後に△4六角も生じている。そのため(2)▲2五歩で交換を拒否してどうか。 37 2八飛(48) ( 3:01/00:06:04) *3分の考慮だった。 38 2二飛(42) ( 0:05/00:07:34) 39 3七桂(29) ( 0:04/00:06:08) 40 2五歩(24) ( 0:05/00:07:39) *40手目△2五歩までの消費時間は▲糸谷6分、△大石7分。 41 同 飛(28) ( 0:04/00:06:12) *飛車をぶつけた。△2五同飛▲同桂となれば手順に桂を跳ねることになり、2九地点に置いたままのケースと比べて働きがよい。 42 同 飛(22) ( 0:15/00:07:54) 43 同 桂(37) ( 0:04/00:06:16) *候補手は△5七歩で、(1)▲5七同金ならば△2八飛が王手桂取りで後手よし。(2)▲6八金寄としてから△1五角と出れば、次に△4八角成と好位置に成り込める。(3)▲3三桂成△5八歩成▲同金△3三桂は、働くかどうか定かではない3三角と、守りの要である5八金の交換になり、さらに▲角△金桂の交換で後手が駒得だ。それは後手がやれるだろう。 44 1五角(33) ( 1:26/00:09:20) *大石は慌てず、単に角を出た。これでも後に△5七歩のたたきは生じている。 45 2三飛打 ( 0:05/00:06:21) *糸谷は間髪いれず、敵陣に飛車を打ち込んだ。手の流れからして、両者とも自信を持って指していてもおかしくはない。 46 3七角成(15) ( 0:57/00:10:17) 47 2一飛成(23) ( 0:19/00:06:40) 48 2九飛打 ( 0:25/00:10:42) *大石も敵陣に飛車を打ち込み、攻め合いの構図に。しかしここで先手の手が悩ましい。▲1一竜と香を入手するのは、(1)△2五飛成と受けに回るかもしれない。(2)△1九飛成も自然だが、以下▲3三桂成で取れたはずの桂を攻めに使われてしまう。 49 1一竜(21) ( 2:53/00:09:33) *2分の少考。 *指す手が難しいところ、糸谷はしばし手を止めてから戦力補充を図った。両者の駒はどれも働いているが、7七角だけはまだ物足りない位置にいる。活用するとなれば▲9五歩をどこかで入れておきたいところ。 50 4六馬(37) ( 0:28/00:11:10) *50手目△4六馬までの消費時間は▲糸谷9分、△大石11分。 51 6七銀(56) ( 0:27/00:10:00) 52 2五飛成(29) ( 1:26/00:12:36) *攻めに使われそうな桂を取り払う。竜が攻めから離れてしまうが、先手の攻めを遅くできればその分は取り返せる。 53 9五歩(96) ( 0:03/00:10:03) *待望の端攻め。△9五同歩ならば▲9三歩△同香▲9四歩△同香▲8六桂が教科書どおりの手順だ。 54 5七歩打 ( 0:30/00:13:06) 55 6八角(77) ( 2:21/00:12:24) *2分の少考。 *味のよい切り返しだ。部分的には以下△5八歩成▲4六角△6九とで、▲角△金2の2枚換えは後手の駒得としたものだが、続く▲7四桂があまりにも厳しい。 56 5五桂打 ( 1:29/00:14:35) *ということで駒の取り合いには応じられない。以下▲5七角△6七桂成▲同金に△3六馬が進行の一例。先手の働きの弱かった角と、後手の攻めの要である馬を交換するのは、大石としては避けたいだろう。 57 5七角(68) ( 1:20/00:13:44) 58 6七桂成(55) ( 0:21/00:14:56) 59 同 金(58) ( 0:04/00:13:48) *駒の働きの差から、ここで(1)△5七馬▲同金と交換するのは先手の得だろう。そのため後手はどこに馬を逃げるか。(2)△1九馬で香を入手する、(3)△3六馬で先手陣の急所である6九金をにらむ、同様に(4)△4七馬でにらみを利かしつつ△5六銀も狙う、など分岐が多い。 60 2八竜(25) ( 2:47/00:17:43) *60手目△2八竜までの消費時間は▲糸谷13分、△大石17分。 * *2分の少考。 *王手香取り。応手を見てから4六馬の逃げ場を探るのだろう。 61 5八歩打 ( 0:17/00:14:05) 62 4五馬(46) ( 0:06/00:17:49) *6七金も先手陣の急所だ。そこを馬でにらみ、次に△1九竜〜△6七馬〜△6九竜の寄せを狙う。対する先手は▲9四歩の取り込みがどれほどか。△9二歩と受けてもらえるならば指しておきたい手だ。また後手は、現状は△2一歩の受けが利くのも大きい。 *時刻は14時40分。ここで糸谷が、本局で初めて5分以上の熟考に沈んでいる。 63 1三角成(57) ( 8:06/00:22:11) *8分の長考。 *当たりを避けつつ、自陣に利く駒を馬に変えた。これで後手の攻めに対してより強く受けられるようになる。 64 2四歩打 ( 0:31/00:18:20) *対する大石は読み筋ですよとばかりに、即座に歩を打って馬筋を閉ざした。次は△5七歩が見た目以上に厳しい。5八歩と6七金のどちらも動けない。 65 5七桂打 ( 2:00/00:24:11) *2分の少考。 *糸谷は△5七歩を消しつつ4五馬に当てた。この桂は後に▲6五桂と跳ねれば再利用できそうだ。 66 4六馬(45) ( 2:03/00:20:23) 67 6八銀(79) ( 0:32/00:24:43) 68 1九竜(28) ( 0:15/00:20:38) *次は△8八香と打ち込む手段がある。以下▲同玉には△6九竜▲7九香△5六歩で寄り形。 69 9四歩(95) ( 0:19/00:25:02) *構わずに攻め合った。後手は持ち歩が1枚しかないため、△9二歩と受けてしまうと△5六歩の追撃ができなくなる。糸谷はいまのところ1三馬が使えていないが、将来的に▲3一馬〜▲5三馬と切り飛ばせば速い攻めになる。 70 8四香打 ( 3:03/00:23:41) *70手目△8四香までの消費時間は▲糸谷25分、△大石23分。 * *次は△8七香成▲同玉△6九竜が厳しい狙い。 71 5九香打 ( 0:19/00:25:21) *横からの攻めに対して鉄壁を築いた。 72 1七竜(19) ( 0:27/00:24:08) *しかし先手の持ち駒を使わせたところで、大石は攻めのアングルを変える。1三馬が動けないように牽制している。 73 8六桂打 ( 2:30/00:27:51) *8四香の脅威を抑えつつ、▲7五歩〜▲7四歩のコビン攻めも可能にしている。自然に指すならば△9二歩か。 74 7一玉(82) ( 1:48/00:25:56) *強気な受け。▲7五歩〜▲7四歩のコビン攻めを緩和している。 75 9三歩成(94) ( 0:52/00:28:43) 76 同 桂(81) ( 0:12/00:26:08) *攻められつつも駒を前へ。この桂を攻めに使おうという構想なのかもしれない。 77 4七歩打 ( 0:48/00:29:31) *何ともいえないところに歩を打った。△4七同竜であれば1三馬が移動できるようになる。 78 6四馬(46) ( 0:26/00:26:34) *先手の4筋の歩が盤上に残るように。代えて△4七同馬と比べ、将来的に▲4三歩と垂らす手段をなくしている。 79 1四歩打 ( 0:11/00:29:42) *意地でも1三馬を移動できるようにした。しかしここに歩を使うこと、そしてそのまま手番が相手に渡ることから、糸谷としても選びにくい手だった可能性はある。 80 9七歩打 ( 0:55/00:27:29) *80手目△9七歩までの消費時間は▲糸谷29分、△大石27分。 81 6五桂(57) ( 1:25/00:31:07) *候補手は△9六銀で、以下▲7七銀で耐えられるかどうか。後手の攻め駒は盤上に多く存在している。 82 8五桂(93) ( 2:21/00:29:50) *9一香のラインを通し、次に△9八歩成を狙う。 83 9三歩打 ( 0:21/00:31:28) 84 4二銀(53) ( 0:48/00:30:38) 85 2四馬(13) ( 0:26/00:31:54) *味のよい馬引き。先ほど逃げられたばかりの4二銀に当たり、いざとなれば馬切りを決行できるようになった。 86 4七竜(17) ( 0:48/00:31:26) 87 9二歩成(93) ( 0:29/00:32:23) *糸谷は持ち歩が1枚増えたため、△9二同香に▲9三歩△同香▲9四歩で香を捕獲できるようになっている。ただし以下△同香▲同桂に、後手も△9八歩成▲同香△9七歩と反撃できそうだ。 88 9八歩成(97) ( 2:13/00:33:39) *9二との相手はせず、早いタイミングで反発した。いずれ▲9一とで香を取られたとしても、その位置のと金は働きがそれほどよくない。 89 同 香(99) ( 0:07/00:32:30) 90 9七歩打 ( 0:03/00:33:42) *90手目△9七歩までの消費時間は▲糸谷32分、△大石33分。 91 同 桂(89) ( 0:22/00:32:52) 92 同 桂成(85) ( 0:13/00:33:55) 93 同 香(98) ( 0:03/00:32:55) *バタバタと駒の取り合いが行われた。シンプルに攻めるならば(1)△8六香、少しひねって追撃するならば(2)△8五桂がそれぞれ一例だ。 94 8六香(84) ( 1:01/00:34:56) *これが詰めろかは定かではないが、△8七香成▲同玉△9七馬▲同玉△6七竜▲同銀に△8五桂といった筋は気になるところ。ここで▲8六同歩には△同馬が、次に△8七銀▲8九玉△6七竜の寄せを見て厳しい。 95 同 歩(87) ( 1:56/00:34:51) 96 同 馬(64) ( 1:07/00:36:03) 97 4二馬(24) ( 1:14/00:36:05) *ここで糸谷が切札を出した。(1)△4二同金▲8二銀△6二玉▲5四桂△5二玉▲4二桂成のとき、△同馬と引かせることができれば先手玉はじきに安全になりそうだ。(2)△6七竜には▲同玉△5五桂▲5七玉で不詰みだろうか。 98 8七銀打 ( 2:42/00:38:45) *2分の少考。 *ひとまず先手玉を下段に落とす。何か駒が入れば詰む形にしてから、△4二金と受けに手を戻すのだろう。 99 8九玉(78) ( 0:09/00:36:14) 100 4二金(52) ( 1:15/00:40:00) *ここで1分ほど考え、大石が持ち時間を使いきった。以降は一分将棋となる。 101 8二銀打 ( 0:14/00:36:28) *対する糸谷は残り4分ほど。すでに詰むや詰まざるやの難解な最終盤に突入している。 102 6二玉(71) ( 0:00/00:40:00) 103 5四桂打 ( 0:32/00:37:00) 104 5二玉(62) ( 0:00/00:40:00) 105 4二桂成(54) ( 0:15/00:37:15) 106 同 玉(52) ( 0:00/00:40:00) *代えて△4二同馬と比べて、一見すると後手玉は捕まりやすいが、大石はギリギリ耐えていると判断しているのだろう。 107 2二竜(11) ( 0:04/00:37:19) 108 4三玉(42) ( 0:00/00:40:00) *▲5三金△同馬に▲2三竜がうるさそうだが、それでもギリギリ足りないか。 109 5七香打 ( 0:22/00:37:41) *△6七竜の寄せを消しつつ、▲5三金△同馬▲同香成の詰めろを掛けた。 110 5六歩打 ( 0:00/00:40:00) *これを▲5六同香と取らせれば、少なくとも後に△6七竜は可能となる。 111 2三竜(22) ( 0:40/00:38:21) 112 5四玉(43) ( 0:00/00:40:00) *以下▲5六金で後手玉の上部脱出をとがめようとするのは、△7七桂▲同銀△9八角で先手玉が危なそうだ。 113 5六香(57) ( 1:12/00:39:33) 114 4五玉(54) ( 0:00/00:40:00) 115 2五竜(23) ( 0:03/00:39:36) *入玉寸前の後手玉を追う。6筋の金銀も攻めに活躍しそうで、ギリギリの攻防は続く。 116 3五桂打 ( 0:00/00:40:00) *以下▲5五金△4六玉に▲5七金とすれば4七竜を取れそうだが、いま設置した桂が入玉の手助けをしそうだ。 117 4六歩打 ( 0:24/00:40:00) *ここで糸谷も持ち時間を使いきり、両者一分将棋に突入。 118 同 竜(47) ( 0:00/00:40:00) 119 4七歩打 ( 0:00/00:40:00) *(1)△4七同竜と応じれば、116手目△3五桂の局面と盤上は同一になる(持ち駒は後手に歩が2枚渡る)。(2)△6八馬▲4六歩△同馬も有力そうだ。銀を入手することで先手玉に詰めろが掛かる。 120 同 竜(46) ( 0:00/00:40:00) 121 4六歩打 ( 0:00/00:40:00) 122 同 竜(47) ( 0:00/00:40:00) 123 8八歩打 ( 0:00/00:40:00) *銀を入手すれば、後手玉に▲5四銀までの詰めろを掛けることができる。 124 3三桂打 ( 0:00/00:40:00) *2五竜がいなくなれば△3六玉の逃走ルートが開ける。しかし以下▲8七歩△2五桂▲8六歩△3六玉で長い戦いになる。 125 1六竜(25) ( 0:00/00:40:00) *8七銀を入手すれば後手玉が詰む、という条件を残す逃げ方。 126 3八角打 ( 0:00/00:40:00) 127 8七歩(88) ( 0:00/00:40:00) 128 6四馬(86) ( 0:00/00:40:00) *▲5四銀の詰めろを受けた。しかしここ数手のやりとりで先手玉は見違えるほど安全になった。 129 1八竜(16) ( 0:00/00:40:00) 130 2七桂成(35) ( 0:00/00:40:00) 131 1六竜(18) ( 0:00/00:40:00) 132 3六竜(46) ( 0:00/00:40:00) *一時と比べて、大石は入玉を確定しなければまずい展開に。となれば先手もどこかのタイミングで上部開拓に着手し、相入玉を目指すことになるかもしれない。 133 1五竜(16) ( 0:00/00:40:00) 134 3五竜(36) ( 0:00/00:40:00) 135 1六竜(15) ( 0:00/00:40:00) *竜交換になると先手玉が捕まりやすい。糸谷はなるべくその展開を避ける。 136 2六成桂(27) ( 0:00/00:40:00) 137 1八竜(16) ( 0:00/00:40:00) 138 2七成桂(26) ( 0:00/00:40:00) 139 1六竜(18) ( 0:00/00:40:00) *135手目と同一局面。 140 2六成桂(27) ( 0:00/00:40:00) 141 1八竜(16) ( 0:00/00:40:00) 142 2七角成(38) ( 0:00/00:40:00) *大石から手を変えた。▲2九竜で馬との交換を拒否するのは以下△2八歩▲2九竜△1八歩で竜が詰む。 143 同 竜(18) ( 0:00/00:40:00) 144 同 成桂(26) ( 0:00/00:40:00) 145 4七金打 ( 0:00/00:40:00) *入玉ルートを遮る。△9七馬に▲5四銀の詰み筋を用意。 146 3八竜(35) ( 0:00/00:40:00) *4七金に当てつつ、△3五玉〜△2六玉△〜1七玉という新たな入玉ルートを開いた。 147 4八歩打 ( 0:00/00:40:00) *金にヒモをつける。代えて▲2九角という大技は、以下(1)△2九同竜であれば▲3六銀まで詰みがあるが、(2)△3九竜で続かないだろう。 148 3五玉(45) ( 0:00/00:40:00) 149 7五銀打 ( 0:00/00:40:00) *後手玉が安全になると、いよいよ△9七馬で先手玉を捕獲しにくるだろう。その変化を防ぎ、あわよくば相入玉を目指そうとしている。 150 8五桂打 ( 0:00/00:40:00) *強気な攻めが出た。後手玉は2五地点に移動しただけでだいぶ捕まりにくくなっており、6四馬を渡しても問題ないとの判断だ。つまり以下▲6四銀に△9七桂成となれば、先手の持ち駒は角しかないためまもなく受けに窮する。 151 7七銀(68) ( 0:00/00:40:00) *先手玉の逃走ルートを開きつつ、8八地点にも利かして耐久力を上げた。△7七同桂不成には▲同金と応じ、上部からの追撃はしばらくなくなる。 152 9七桂成(85) ( 0:00/00:40:00) 153 6四銀(75) ( 0:00/00:40:00) *代えて▲7九角が王手成桂取りだが、以下△2六玉▲9七角に△9二香がピッタリだ。いつ取られてもおかしくなかった端香に活が入り、しかも先手は歩切れなため適当な受けがない。 154 8七成桂(97) ( 0:00/00:40:00) *じわりと。次は△4七竜▲同歩△9九飛▲同玉△9八金という詰み含みの寄せがある。 155 7九玉(89) ( 0:00/00:40:00) 156 9九飛打 ( 0:00/00:40:00) *(1)▲6八玉には△6九飛成を▲同玉とは取れず(△7八金までの詰みがある)、いま合駒をしようにも(2)▲8九角しかなく歩切れが響く。後手玉はしばらく捕まらない形だ。 * *ここで糸谷が投了した。終局時刻は15時52分。消費時間は▲糸谷40分、△大石40分(持ち時間各40分、チェスクロック使用、切れたら1手60秒未満の着手)。勝った大石は、本戦トーナメント進出を決めた。 157 投了 ( 0:00/00:40:00) まで156手で後手の勝ち